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胆嚢のない生活②術後1ヶ月

Time flies like a shooting star!

時が経つのは早いもので、術後1ヶ月が経とうとしている。
厳密にはまだ経過してないのだが、後数日待ったとて記載に変化はないどころか記憶の維持さえ危ぶまれるので、ここは1ヶ月とさせていただく。

本来は、術後20日目も細かに記載する予定であったが、いかんせん何の変哲も無い日常を綴ったとて、と思い留まっていた。
それほどまで日常が通常モードになったということを寧ろ喜ぶべきであろう。
(追伸:もし記事を追ってくれていた方がいれば、遅くなり大変申し訳ございませんでした)

術後20日目の診察で

摘出した胆嚢の生検結果が報告された。
結果は、「良性」。
元々、癌があれば、すぐに連絡してくるだろうと思っていたので、何の不安もなかったが、改めて良性との報告を受け、ひとまず安堵し、内容物のグロテスクな写真のと共に説明を受けた。
診断名は、慢性胆嚢炎、胆石症、胆嚢線筋腫(英語表記であった。写真を撮らせて貰えばよかった。)
内臓はぐるっと見たが、非常に綺麗であった、との事。

あれ?ポリープは?

3年前、胃痛で内科を受診し、食後に時々背中の痛みがあったことを相談した際、エコーで4ミリ程度のポリープが認められるが、この程度では何の症状もないはず、と言われていた。
結局、そのポリープに見えたものが胆石だったのでしょう、という見解であった。
胆石が3年間で4ミリから8ミリに成長。
さらに何度も炎症を起こし、慢性化し、筋腫状態になり痛みが出ていた、という事である。
胆石恐るべし。
そもそも1粒だけ、たった8ミリ程度であった時点で、オペ適用外。取ってみても良いけど、痛みが取れるかわかりません、と言われていた手術だった。
診察が終わり、再診の予約を聞くと、
「今後再診はありません。もうお目にかかることもないでしょう。好きなものを食べて好きに生きてください」と軽やかに宣った医師に、少し呆気に取られたまま診察室を退出した。
会えなくなるのが少し寂しく思うほど、ユーモアがある良い先生であった。

油物の解禁

術後診察したその日の晩、さっそく油物へ挑戦することにした。
油ものの代表格、術前私を何度も苦しめた中華料理。
夫が見守る中、麻婆豆腐、チャーハン、エビチリ、ザーサイ、ついでに生ビール小といったフルラインナップを恐る恐るオーダーしてみた。
術後20日目にして胃腸への初暴力。
果たして耐え切れるものか。
中華vs内臓———文字通りの内戦勃発である。

今まで模範的な生活を行なってきた反動とも言える暴挙であり、出先でトイレとお友達になる覚悟もしていたのだが・・・

結果、何ともなかった。

術後の痛み苦しみは、今日この日のためにあったのではなかろうか、と思うほど、何ともなかった。
生ビールグラス程度でアルコールが体内を駆け巡ったのは、お酒を長期間飲んでいなかったせいもあるが、油に関しては、胆嚢を摘出し、見事克服したと言えよう。

寧ろ特筆すべき点は、胆嚢摘出後、不安視していた下痢を今まで一度もしていないこと。
確かに便の回数は増え、内容も消化が不十分のような見た目の時もあるが、長年の便秘がちな生活から抜けれたのは、まさに怪我の功名であった。
(今生で水面に浮かぶ其方と相見えるようになろうとは…!←排便後のワイ)

しかも、退院後、特に食事制限を設けているわけではないが、排便のおかげか、炎症していた胆嚢をとったおかげか、体重がさらに1キロ落ち、お腹の膨満感も全くなくなった。

しかしながら

初めのうちは喜ばしく思っていた減量も、2キロ近く減った頃には、「消化吸収がうまくいっていないのは?」と不安に思うようになった。
急に体重が減りすぎたせいか、月経があったせいか、はたまた気圧のせいか、起床時のふらつきや立ちくらみも出てくるようになった。
診察時、医師に相談した時は、1ヶ月は様子を見るよう言われたが、改善する兆しもなく、怖くなったので、今は以前より食べるようにしている。
食事のたびにみぞおちや背中が痛んでいて、ここ3年食事量が減っていたので、これは元に戻す、という作業とも言える。
そして、立ちくらみの症状は、食べる量を増やすようになって徐々に治った、と1ヶ月経過して断言しておく。(まだ時々あるし日にち薬かもしれないけれど。)

お酒について

実は、お酒が大好きなのであるが、せっかく禁酒状態で睡眠の質も上がった気がしていたので、術後20日後までは飲んでいなかった。

その代わり、中華料理を試す前に、ノンアルコール飲料を自宅でいくつか試していた。
”ノンアルコール”といえども、アルコールが”ゼロ”ではない。
「アルコール0.0%」と書いてあれば、0.09%の場合もあり、もはや0.1%とも言える。さらに常温保存で発酵が進んでいれば、度数も上がっていくものである。———などと言えば、きっと周りに煙たがられる蘊蓄とも言えるのだろうが、暫くぶりに飲むノンアルコール飲料で、まさかのまさか、少しほろ酔いになったのである。

術後、久しぶりのお酒を試す場合は、ぜひノンアルコールから試していただきたい。

特に、常温保存のノンアルコールワインは、少しお酒が効いていたように思う。
以下は、今家で楽しんでいるノンアルコール飲料ベスト3。

シャトー勝沼カツヌマワイングレープ赤・白:
酸味が効いた甘さ控えめの葡萄ジュース。デザートワインのようで、慣れれば美味しいので今も飲んでいる。上記の通り、初めて飲んだ際アルコールの影響を感じた一品。

キリングリーンズフリー:甘味料不使用なので後味がいい。(アセスルファムKやアスパルテームは撲滅したい)香料、酸味料、乳化剤が入っているので少し残念だが手頃で美味しい。

ヴェリタスブロイ プレミアムピルス:これにまさるものはないので数年前から愛飲している。ノンアルコールと言えども、脱アルコールの製法なので、原料と製法はビールと全く同じ。ただし、オンラインショッピングで箱買いしないといけないので場所を取る。店舗での取り扱いをしているところを知らない。最近は、値上がりもしているので残念。

番外編 アサヒビアリー:これはアルコールが0.5パーセントあるので、ノンアルコールジャンルではないが、お酒復帰にはなかなか良く、自宅で試すには程よいので、ストックしている。
時期に物足りなくなるのだろうが、今のところ美味しくいただいている。

乳製品に関して

胆石発作に際して、1番しんどい思いをしたのは乳製品であったため、まだチーズなどをがっつり試していない。
数日前、(細かく記すと術後23日目)中華料理も平気だったので、まずはチーズから試そうと思い、イタリア料理店でマルゲリータ1切れを試してみた。以前は割とすぐに胃腸の不具合を感じていたので、何もないことを確認し、2切れ目をいただき、数ヶ月前完全にK.O.負けを喰らった、パルミジャーノ・レッジャーノが大量に降りかかったマッシュルームサラダを数口食べたが問題はなかった。
このままの様子であれば、チーズも克服したと言えるかもしれないが、普通量食べていないし、未だ恐怖心もあるので、乳製品に関しては、ぼちぼち付き合っていくとする。

以上を以て、胆嚢摘出手術の経過報告とする。



ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。

健忘録と題して、頭の中の整理整頓のためにただ書き連ねているこのnoteにお付き合いくださっている方に、まずは感謝の気持ちを表したい。
noteを制作する前は、反応をいただけると思っていなかったので、初めて反応をいただいて以来、記事をあげるモチベーションになりました。
自身も初めての手術に際して、色々情報収集したりしていた為、箸休め程度に読んでいただけ、ひとつの例として気休めになる方がいれば幸いです。

【終わり】

追記:術後初の月経や月経前の不調なども掲載するか迷ったが割愛した。
自身、婦人科系疾患の履歴、ミレーナ抜去後の後遺症などもあるので、胆嚢摘出に関しては、何の参考にもならないと思い至ったので、また婦人科系の話は沢山あるのでいつかまとめることとします。(多分)

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