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大学は職業訓練校じゃねーよ、ってお話。

こんにちは、enoncoです。

先日、こんなニュースを見かけました。11月22日に11月12日のニュース…What in the world is news?

 >日本電産会長CEO(最高経営責任者)の永守重信による京都先端科学大学の改革が2018年、本格的にスタートした。
 >だが、それ以前の大学は志願者の確保にも苦労し、学生の学習意欲も高いとはいいにくい厳しい状況だった。
 >ぶち当たった壁は厚い。破綻寸前の企業を買収しては立て直した永守は、得意の組織再生手法を生かしながら、専門科目の英語講義の導入や体育を必修化、教員に対する評価制度の採用など大胆な改革に取り組んだ。そして大学は変わり始めた。

皆さんはこのニュースに対してどう考えるでしょうか。僕は賛否両論と言ったところです。端的に僕の立場を表明すると、永守氏が自社の職業訓練校ないし「専門職大学」として取り入れ再建するなら賛成、「大学」として行うなら反対です。

 >永守の理想である即戦力となる人材育成のためだ。
 >意識しているのは世界で働ける人材づくり。
記事にはこのような記述があります。しかし本来大学が労働において「即戦力となる人材」を育成する義務も必要もなく、ただ学術研究の場に過ぎないのです。

デジタル大辞泉において「大学」は以下のように記されています。
>高等教育の中核をなす教育機関。
>学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究することなどを目的とする。

それに対し、近年新設された「専門職大学」は以下のように記されています。
職業教育に特化した大学
>理論にも裏付けられた実践力・創造力を備えた人材の育成を目的とし、卒業に必要な単位の3~4割以上を実習科目が占め、企業での実習が義務付けられる。

どうでしょうか。永守会長、あなたが理想とする「即戦力となる人材の育成(笑)」を求めるなら、京都先端科学大学を専門職大学へと転換しては如何でしょう?戦うフィールドをそもそも間違えているのではないかと考えてしまいます。

あ、これ別に京都先端科学大に限った提言じゃないですからね。全国津々浦々に存在する、学生の就職力を競っている大学はもう皆専門職大学に転換しちゃってくださいよ。中国の大学専科(大专)や台湾の科学技術大学なんかいい手本になるんじゃないですか?

どうせ必要なのは「就職率◯◯%」の文字だけで、学生にハイレベルな教養なんか求めてないのでしょうから。

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