蜉蝣

片側の闇、光芒の道すがら
絵具と筆の命ずるがまま
白地図を汚し、記す
天獄の門までと道程
ともに、黒く染まりゆく手
もとい、足、顔は輪郭線を失って
夕焼けに焼け爛れ、やがて落ち
散る定めの命、その端くれ
その一匹のその眼、その声
心拍ひとつ、生命線一本
残さず広げる透明な翼
下から上へ登る泡の光る夏は遥か

#詩 #自由詩 #現代詩 #ポエム #note文芸部 #100日詩チャレンジ #59日目

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