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湖の底

夜にまぶたは絵の具のように
溶けだすみたいにしんなりほどけ
墨の水面は静まりかえり
あられもない姿のままで
少女は寝息を立てている
冬は琥珀に閉じ込められて
光はみるみる霧になる
鋭く走る馬の息は荒く
流れる汗は空気にとろけ
熱を持つ耳がまた一段と赤みを帯びる
開かないまぶたの痙攣が
震えない音、響かせるたび
幽霊たちは隅っこで
流離うような戸惑い浮かべ
やがて静かな眠りの奥へ
沈む、潜る
密かに落ちる
凍てつく水面と並行の底には
砂と化した生き物たちの成れの果て
「抗うことはやめてはならぬ」
浮上するbubbleのなめらかなメルヘン

#86日目 #100日詩チャレンジ #詩 #自由詩 #現代詩 #ポエム

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