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産毛

足元に焦げた星の成り果て
転がって、風に吹かれて
伸びた影に埋もれてなくなる
火焔の像は輪郭を持たない
物理演算の球体、重力
大いなる力に則って
暗渠から伸びる手
白く、ほどけ
少しずつ秋になる
体感だけで目が眩む
母の腹から光が漏れて
突き立てられる刃物
肉の感触で手が震え
皮が破れ、あふれる血
骨に突き当たり
手のひらに力が入る
もはや、やぶれかぶれ
奥歯を噛んで、目を瞑る
わかる。
月が、闇夜にひとつ浮かび上がる

#71日目 #詩 #自由詩 #現代詩 #ポエム #note文芸部 #100日詩チャレンジ

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