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悪心

蛾の眼
羽ばたき
光は散り
闇は震え
集え!
神殺しの夕
蒸し暑い夜には
ふと、
お前の寝息が聞きたくなるから
口を紡ぎ、目を凝らし
ブルーライトを浴びて
罰を与える、罪を数える
眠らず、白面を保ったまま
夜の中、沈黙を守る
朝を待つ、腹を空かす
愛や恋の話に耳を抑えて
カーテンの生地のやわらかが
熱持ち、動き、光を孕む
それでも、俺は神を殺し
言葉を見捨て、欲求を無視し
孤独を演じる
誰が見ているわけでもないのに
途方にくれる
横顔は作ったままで
押し黙り、堪える
咽び迫り上がる酸っぱい気配を
ひとり耐え忍ぶ、常夜灯の底
万年床の花咲く一面の上

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