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~心を整える~「褒めるの意味」

「先生には褒められたことがありません!!」

と言って、泣かれたことがあります。

当時私は、学生から社会人になる狭間の子たちを教えていました。

今振り返ってみても、当時の私はかなり厳しかったと思います。

褒められたことが無いと泣きながら訴えられた時も、

「うわべだけで褒めて欲しいならどれだけでも褒めるけど、心の底から思ってもいない言葉に何の意味があるのか!?」

という内容を返したと思います。

間違ってはいないし、言っていることはむしろ正しい、けども... 笑

「確かにそうなんですけど…」

と、唖然としながらそう言った彼女は、今、社会でたくましく生き抜いています。

社会は思っているより厳しい

1つだけ言い訳をさせてもらえるなら、その時の私は既に、「社会の厳しさ」を痛いほど知っていました。

どれだけ理不尽で、どれだけ報われなくて、どれだけ使えない自分と向き合わなければいけないか、身をもって体験していました。

だからこそ、私と一緒にいる数年の間に、どんなことがあっても耐えられる「たくましさ」と、「信頼」されるための術を身に着けて欲しかった。

ただ、それを伝えて教えるには、当時の私では、まだまだ力及んでいなかった部分があったと、今更ながらに反省しながら思い出します。

誰より失望しているのは本人たち

4月に入社した頃の新社会人は、ほぼほぼ「シャキ」っと「キラキラ」していて、やる気に満ち溢れています。

若さとフレッシュさは、それだけで価値があります。

でも、1ヶ月経っても、「シャキ」っと感や「キラキラ」感を入社当初のまま持ち続けられる人を、見たことがありません。

良い意味の成長では無く、悪い意味で何かを損失した印象を受け、退職者がちらほら出だします。

なんで毎回こうなっちゃうかな!?と、考えていた時、過去に言われた冒頭の言葉を思い出したのです。

「先生には褒められたことがありません!!」

間違えないで欲しいのですが、私は「褒める」を推奨しているのではありません。

「褒める」は手段でしかないと思っています。

新入社員で入社した時って、誰よりも自分自身が、自分の可能性に大きな期待をしているんだと思うのです。

受け入れた側は、何年も繰り返している事なので、「できない」「分からない」「使えない」ことは百も承知です。

でも、初めて社会人になった彼らは、それを知らないまま、現実を突きつけられるのです。

・ 何もできないからもっと頑張らないと
・ 先輩たちは出来ているのに私はできない
・ 仕事をしていても自信を無くします

これらの言葉は、新社会人からよく聞く言葉なのですが、前提が「出来る自分」なのに気づきましたか!?

学生の頃に活躍していた自分、成績が良かった自分、仲間がたくさんいた自分のイメージのまま社会人になり、現実を突きつけられ、誰よりも自分自身に失望するのです。

☆今日の「四の五の言わずにLet's try!!」☆

① 事実を「褒める」

「若い子の考えることはよく分からない」と言っていないで、事実を褒めてください。

・ 前より書類が見やすくなった
・ さっきのアシストが助かった
・ 敬語が正しく使えるようになってきた

正直、何年も社会人をやってきた側からすると、些細過ぎてどうでも良いことのように思うのですが、彼らはそこに「自分の存在意義」を見出しているのです。

拗らせて心折れている社会人のあなた自身を救ってあげるかのように、目の前にいる誰かに対して、「事実を褒める」をしてみてください。

返してくる笑顔は、結構素直で可愛いですよ。


今日も美しく健康的にたくましく活き活きと生きられますように!!

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