YouTube「プチャーチンそして伊豆戸田(へだ)村における幕末の造船」〔全7回〕
冒頭の写真は「友好の像ープチャーチン提督と日本の漁夫ー」(富士市・広見公園)です。
NHK大河ドラマ『青天を衝け』では、幕末に「黒船」が来航して、栄一たちの暮らす血洗島まで、その噂でもちきりの様子が描かれています。
第5話「栄一、揺れる」では、下田で和親交渉中のロシアの船が大地震で転覆するという難に遭った報を受け、徳川斉昭がこの「神風」を好機に「500人のヲロシア人どもを一(ひと)思いに皆殺しにせよ!」吼えます。それを藤田東湖が「かのヲオシア人どもは敵ながら国の使命を果たすため何か月も船に揺られやって来たいわば忠臣」とたしなめる場面がありました。
※ヲロシア人…ロシア人。
第8話「栄一の祝言」では、去り際の川路聖謨が「いつかまたプチャーチンやハルリスと会ったときに困らねえよう洋書でも読んで過ごすさ」と平岡円四郎に告げていますが、〝プチャーチン登場してないし、いきなり名前だけ出て、川路の活躍もなく終了!?〟と、残念に思いました。
数年前、鳥取にいた時に、「鳥取黒木龍馬会」の『「安達清風日記」に読む幕末の鳥取藩』の読書会に参加させていただきました。その時、私は初めて幕末の大地震の際にロシア人と日本人との助け合いがあったことや、日本史の教科書で名前だけ知っていた川路聖謨の功績などを詳しく知りました。そして、造船のために西伊豆に寄居したロシア人たちの話を父から聞いていたことも思い出しました。
せっかくの機会なので、YouTubeの自身のチャンネルでは昨年に作成している動画(再生リスト)を紹介したいと思います。
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【動画(再生リスト)の概要】
鳥取で参加した「鳥取黒木龍馬会」で催された『「安達清風日記」に読む幕末の鳥取藩』の読書会。会で発表する機会をいただいた際にまとめた資料に基づき、私のご先祖様もかかわったかもしれない(?)、幕末に実際にあったある出来事についてお伝えします。
郷土の歴史を語り継ぐことの大切さ、先人への敬慕と誇りを持つきっかけとなれば幸いです。
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第1回は、「安達清風日記」に記されたプチャーチンと戸田(へだ)村との件にビックリ!という、その不思議なご縁についてお話します。
第2回は、時代的な背景とプチャーチン、川路聖謨(かわじとしあきら)についてお伝えします。
第3回は、プチャーチンのディアナ号が下田大津波で損傷し、その修理のために戸田村が選ばれたいきさつについてお伝えします。
第4回は、プチャーチンのディアナ号が戸田村に向かう途中に沈没してしまったこと、宮島村の住民が苦境に立たされたプチャーチンと乗組員たちを救出したことについて紹介します。
※「日露友好とディアナ号」(富士じかん(富士市シティプロモーション課))についてはこちらをご覧ください。
第5回は、戸田村での造船の概要です。直接的に造船に関わったのは、西伊豆沿岸の船匠や鍛冶職人が40名、人夫が150名とされていますが、材料の調達まで視野に入れれば、多くの日本人がこの出来事に携わっていることがわかります。
第6回は、プチャーチンとロシア人たちの帰国の状況と、洋式船ヘダ号の建造に関わった西伊豆の船匠たちのその後について紹介します。
第7回は、ロシア人たちと戸田村の人たちとの交流について、発表後に会員の方から出た質問の答えを中心にまとめています。動画の最後では、沈没したディアナ号の大砲のひとつの行方や、ヘダ号の最期などもお話しています。
※「鳥取黒木龍馬会」(「安達清風日記」読書会)についてはこちらをご覧ください。
※森本監督の映画のチャンネルはこちらです。
〔動画の概要欄をそのまま掲載(note収録にあたり一部加筆)しています。〕