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製塩のSDGs
日本における製塩の歴史は古いですが、現在の製塩プラントでは以下の方式で塩が作られています。
まず、イオン膜と電力を用いて海水を濃縮(膜濃縮法)します。これにより、海水(塩分濃度約3%)をいったん塩分濃度 約15% 程度まで濃縮します。もしこれを行わないと、1トンの塩を取るために33トンの海水を沸かさなければなりません。
次に濃縮した海水を、蒸発缶で沸騰させ海水を蒸発させます。海水が蒸発して残った塩結晶を製品にします。
海水を蒸発させるためのエネルギーは、主に石炭が使われており、1万トンの塩を得るためには3千トンの石炭を必要とします。石炭は化石燃料の中でも最も環境負荷が高いので、この製塩法を用いた製塩も環境負荷が高い産業といえます。
一方で、三菱商事がメキシコ政府と合弁で行っている世界最大級の塩田(ゲレロネグロ塩田)がメキシコにあります。
この塩田は、広さが500㎢あり東京23区とほぼ同じ大きさです。この地方は年間降水量が100mm以下(東京は1528mm)で乾燥しているため、天日製塩法に適しています。
元々砂漠だったこの地に塩田を作り、海水をポンプで汲み上げて引き込んでいます。そして丸2年かけて、自然の太陽と風の力だけで海水を蒸発させて塩を結晶化させます。
自然の力をフルに活用したこの製塩法は、環境負荷が限りなく低いサステナブルなやり方です。そして、出来る塩がさらに美味しいと言うことなしですね。StaySDGs!!
#sdgs #製塩 #環境