ファッションを捨てられないミニマリストの、春
春が来た。
もうばっちり春である。
寒かろうがなんだろうが、春なのである。
憧れの先輩は、立春が過ぎるとサンダルを履いて出社していた。
先輩は立春を過ぎると、ウールのコートは絶対に着なかった。
雨だろうが雪が降ろうが氷点下になろうが、ウールのコートは絶対に着ない。
3月になったら七分袖を着ている。
20度を超える日は余裕で半袖である。
寒くてもタイツは履かない、そして「寒いね!」なんて言わない。
…まぁ全部は真似できないが、春が来るとかつての先輩を思い出し、身軽な格好をしたくなる。
とはいえ、まだ3月だ。
暖かくなってきたとは言え、寒い。
もう一度言うが、寒い。
おしゃれは我慢だと言うけれど(かつては私も相当な無理をした)、無理し過ぎて身体を壊したり、苦痛すぎてストレスになっては元も子もない。
だってファッションは楽しむためのものだから。
3月はデニムとロングトレンチコートで凌ぐ
3月になると店頭にはもう薄い生地のトップスが並ぶ。
半袖もノースリーブも売り出される。
色とりどりのスカートが並ぶ。
薄い素材のパンツが並ぶ。
もう可愛い、全部欲しい。
でも、我が家にはスカートやパンツをいくつも陳列できるようなスペースはない。
山ほどの服を抱え、ここはバックヤードか?というような状態には戻りたくない!
そんな私は、デニムで春先を乗り越える。乗り越えるというかねじ伏せる。
色とりどりのスカートは魅力的だけれども、それを本当に楽しめるのはもっと暖かくなってからだ。
3月の私にはとりあえずまだ早い。
どうしても可愛い色が欲しくなったら、透けない素材のトップスを買う。
暖かいインナーを着ても透けないことが重要だ。
ボトムはデニムで乗り越える。
デニムは万能だ、季節の変わり目はデニムさえあればなんとかなる。
デニムについては、上記記事で書いた4本から増えてもいないし減ってもいない。
ホワイトデニムはゆとりのあるデザインのものを1本だけ持っているが、これを履くだけで春っぽくなるから重宝する。
シルエットにゆとりのあるデニムなら、中にタイツを履くことができるので実用性も兼ね備えている。
まだ寒い日にはアウターも必要だ。
私は寒がりなので、なんとしてもアウターを着たい、でも冬の格好はしたくない。
これまでは春用の薄いジャケットやパーカーをいくつも持っていたのだが、断捨離しまくった結果、ロングトレンチが一つあれば良いという結論に至った。
ライナーが取り外し可能なものであればなお良い。
私のロングトレンチは、マッキントッシュのもの。
ウールのライナーをつければ、冬でも大丈夫なくらい暖かい。
しかもこのライナーの赤いチェックが本当に可愛いのだ。
コート自身が風を通さないので空気の層ができて、保温性が高い。
シルエットもデザインも素材も、そして夏以外楽しめる実用性の高さも全てにおいて最高だ。
カジュアルにも綺麗めにも使える。
デニムが太めでも細めでも使える。
ヒールでもスニーカーでも革靴でも使える。
春は、デニムとロングトレンチがあればファッションを最大限楽しめる。
私にはたくさんの服よりも、厳選された愛おしいアイテムが少しだけあれば良い。
励みになります。