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似合わないけれど好きな色、との付き合い方

ファッションが大好きである。


ファッションにはさまざまな力がある。

気持ちを明るくさせてくれたり、落ち着かせてくれたり、リラックスさせてくれたり。

自分をいつも以上に良く見せてくれることもある。

自分に不足しているものを補ってくれることもある。

ファッションは、自分自身を楽しませてくれる良き友達である。

ファッションと色の力

ふわふわのニット、完璧なラインのパンツ、美しい広がりのスカート。
洗練されたデザインのバッグ、磨き上げられた靴、メイクにネイルに小物類。

どのアイテムを組み合わせるかを考えるのも楽しいが、色の組み合わせを考えるのもとても楽しい。

気合を入れたい時はメリハリのある色の組み合わせ。
落ち着いて過ごしたい時はワントーン。
寒色の中に、ちょっと差し色を入れてみたり。

色にまつわる心強い味方といえば、今ではもう定番となったパーソナルカラー診断がある。
色の持つ力を最大限に発揮するためのお助けツールとして、または一つの目安として、知っておくと大変便利な基準だ。

けれどその診断の結果に縛られて、ちょっとしんどくなってしまった、という人もいるのではないだろうか。

私自身、好きな色が「避けた方が良い色」と診断されて、がっかりしてしまった。

「好きな色」との付き合い方

好きだけど似合わない色をファッションに取り入れたい。
ちょっと冒険してみたい。

お店で思いがけない色のアイテムに一目惚れしたり、似合っている、綺麗にまとまっているという枠を飛び出してみたくなることだってある。

好きなのに、似合わない色。
好きだけど、自分のセルフイメージとはかけ離れている色。

そんな色とどう付き合えば、ファッションは楽しくなるだろうか。


私の出した結論は「できるだけ顔からはなすこと」である。


例えば私の場合、青みのピンクが似合わないのだが、ピンクカラーブームの時にどーーーーーしても身につけたくなった。

青みのピンクを上半身に身に着けると、顔色が悪くなる。
かといってボトムスに青みのピンクはちょっと自分のイメージとは違う。
重ね着で袖からチラ見せしようかと思ったが、冷静に考えて「チラ」のためにこの金額を払うのは勿体無いのではないか…

メインのアイテムに苦手な色(顔色が悪く見える色)を買うのは、見た目的にもお財布的にもリスクが高すぎる。

つまり逆を言えば、メインアイテムでなければ良いのである。

そう判断した私は、靴下探しの旅に出た。
程なくして念願の青みピンク(の靴下)をゲットできたのである。

好きな色を身につけてハッピーになる

好きだけどしっくりこない色のアイテムが欲しい。
そんな時は、顔から離れた場所にその色を置く。

バッグなどの小物で取り入れるのも良いが、私のおすすめは靴下。

靴下であれば手頃な値段で購入でき、トレンドが過ぎた頃には大抵着尽くした状態になっているので、掃除用ウエスにして「完全に使い切る」ことができるからだ。

手持ちアイテムとあまり相性が良くなさそうな色のトップスを1枚買うより、お財布に優しいし物質的な量も最小限で済む。


パーソナルカラー診断で似合うとされた色が全部好きな色とは限らない。

好きな色を「似合わないから」と避けてしょんぼりするよりも、その色を身につけて気分を上げた方がずっと幸せだと思う。

ファッションに答えは存在しない。
100年後には今のパーソナルカラー診断の内容が、全部ひっくり返っているかもしれないのだから!

自分を見失わない、手の届くファッション

全身をハイブランドのトレンドで固めたスタイルは、モデルやそれができる人たちに任せておけばいい。
SNSや雑誌を通して私たちを楽しませてくれるものであり、自分自身がそれを目指す必要はない。

ファッションに毎月いくらでもつぎ込むことができる人は、「冒険ファッション」も是非バンバンしてファッション業界を盛り上げて欲しい。

でも現実的にファッションを楽しみたい私の「冒険ファッション」は、靴下がちょうど良いのだ。

ファッションは自分の手の届く範囲で楽しんだ方が気持ち良く・気分良くいられるということを、私は身をもって学んだ。
逸脱するとファッション地獄に陥り迷子になり、地獄を見ることになる。


全てのアイテムで毎回「完全に使い切る」ことは難しい。
しかし、できる限り買ったものは最後まで責任を持ちたい。

そして何より、自分を見失わずにファッションを楽しみたい。

ちょっとした挑戦をしたい時、トレンドや新たな「似合う」を探してみたいと思った時、色から元気を貰いたいと思った時。

トップスを買う前に、靴下を一足新しくしてみると、もしかしたら新しい世界が広がるかもしれない。


ちなみに私は雑誌を見て「この色挑戦してみたい!」と思ったら、ユニクロの50色の靴下を買うことが多い。おすすめです。

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聡子
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