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https://note.mu/saudi_arabia/m/m109376622c60

 2017年の夏に、サウジアラビア政府の政策コンサルタントとして勤務しました。「日本人がなぜサウジ政府で」と疑問に思われるかもしれません。

 サウジ政府は、政策立案を行うため、米国の大学や戦略コンサルと提携しています。私は、米国の公共政策大学院に在籍をしており、そのプログラムの一環で、夏休みを利用してサウジ政府で勤務いたしました。

 サウジを選んだのは、サウジは石油の貿易を通じて、日本と密接な関係のある国であるにもかかわらず、どのような国か全然知られていなかったためです。

 また、サウジは観光ビザを発給していないので、行こうと思ってもなかなか行くことができず、いい機会だと思いました。

 私の専門は、公共政策学・行政学・法律学であり、中東については全くの素人です。本稿は、中東についてほとんど知識がない方を対象としており、サウジを中心とした中東情勢について、わかりやすく噛み砕いた説明を試みました。

 第1章では、サウジの国教であるイスラム教について説明いたします。日本人に馴染みのない宗教について、興味深く伝えることができるように、イスラム教が日常生活に与える影響を中心に述べます。章末では、サウジのイスラム教による国の統治について言及します。

 第2章では、サウジの政治・経済・社会情勢といった内政について説明を行います。まず、サウジの政治体制である絶対王制について説明を行い、サウジの政治の方向性が、王制の体制維持に密接に結びついていることを明らかにし、その後、経済・社会情勢について述べたいと思います。

 第3章では、サウジと国際社会の関係について目を向け、外交情勢について説明を行います。前半で、サウジを中心とした中東情勢について説明を行い、後半で日本とサウジの関係について述べます。

 第4章では、少し文体を変えて、サウジ政府での実際の勤務の様子について述べたいと思います。サウジ人の人間模様や、サウジでの生活の様子などをお伝えできれば、と考えております。

 本稿では、サウジの宗教や政治といった機微にわたる事項について、イスラム教徒ではない私が、恐れ多くも説明を試みようとしています。

 理解が不十分なあまり、当事者の方々に不愉快な思いをさせてしまわないか心配でなりません。事実誤認や誤解を招くような表現がございましたら、ご指摘を頂けますと幸いです。
 
 本稿が、サウジアラビアや中東情勢を巡る情勢について、興味を持つきっかけになっていただければ、望外の喜びです。

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