吉永柳

生きる

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最近の記事

砂漠にいるんじゃないんだから

 いつも恋愛がうまくいかない。  恋なんて、友人とか家族とか職場の人とか、数多ある人間関係の一種に過ぎないのに、恋人とのことに関しては突出してうまくいかない。記憶を振り返ると、「ああ、いい恋愛をしたな」と思えるようなことが一つもない。いつも自分の恥ずかしいところや至らないところ、相手の嫌だったところ、等々、苦い記憶でいっぱいになる。場数を踏んだことによる慣れは出てきたが、そういうこととはまた別に、心の栄養とか財産は増えるどころか減っている感じがする。  相手のことは置いて

    • 誘うのって難しいよね

       Twitter(現X)を眺めていたら、気になる人を飲みに誘いたい人の投稿が流れてきて、誘うときの文言についての話が盛り上がっていた。  もとの投稿主は時間をかけて誘いの文言を考えて連絡し、どうやら飲みには行けたらしい。しかしその後がうまくいかず悩んでいる様子だった。主はその後、無理に誘ってすみませんでしたというような連絡をしたが返事はなかったようだ。今これを書いている瞬間にも新たな進展があるかもしれないのでなんともいえないが、現時点ではうまくいっているとはいえないだろう。

      • 美しい身体――ストリップ鑑賞メモ

         ストリップを観に行った。  ちゃっかりはまり、2回目となる前回の来訪ではポラまで撮った。推しもできた。この先劇場が近くにない場所に引っ越すようなことがない限り通うだろう。せっかくなのでこの機会に、感想をまとめてみたい。 ※システムはどんなだとかどんな踊り子さんがいるかとか、そういう話はしません。ほかの人の記事を読んだほうがわかりやすいでしょう。ここでは単純な感想を書きなぐろうと思います。あと、私の推しが誰かも秘密です。  美しい。ひたすらに美しい。  目をかっぴらい

        • 偏愛年表(お茶代8月)

           これまで自分が何を愛してきたのか、年表形式で発表します。だいたい何歳くらいの頃からそのブームが始まったのか、そして明確に終わったものについては終わったときの年齢を記しておきます。自分のことに関する記憶がいつも曖昧なため、年齢はだいたいでお送りします。 ・11歳:インド……図書館でインド文化をまとめた子供向けの本を読んで、その本についてきたCDにあったインドの歌が好きになった。すべてはそこから始まり、静かなブームが大学で燃え、今やこんなところにいる。本に載ってた歌はこちら。

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          J-POPまもるくんの謎(お茶代2月)

           文学サークル「お茶代」2月のお題です。こちらの記事からお読みください。  普段あまりJ-POPを聞かないので、パッと具体的な曲までは思いつかないが、「俺がお前を守る」的な歌詞がある歌が多いことはイメージがつく。そこで浮かんでくる疑問は、「何から・なぜ守ろうとしているのか」「いつからその手の歌詞はあるのか」である。  個人的なことを先に言うと、恋愛は自分で自分をある程度守れるようになった状態でしたいし、「守る・守られる」が常に固定のものという恋愛に健全さは見いだせない。問答

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          J-POPまもるくんの謎(お茶代2月)

          心因性頻尿になった話

           だいたい2年くらい前から、心因性頻尿を患っている。色々と試行錯誤を繰り返して悩んだ挙句、先日初めて3時間トイレに行かずに過ごすことができたので、それを記念してどういう経緯で症状が進行していったか、どういう工夫をしたか記録しておきたい。  もちろん症状が違う人ももっと重い人もいるだろうし、克服にあたって医師の直接な治療は受けていないのであくまでケース1として見てほしい。また、一般的に恥ずかしいものとされており、排尿のコントロールは自分の意志でできるもののとされることも多い中で

          心因性頻尿になった話

          笑いについて(お茶代 10月)

           私の母は、「つらい時ほど笑って」とよく言う。他の有名人もよく成功した時に「つらい時でも笑うようにしてきました」と言うことがある。母もそういう有名人も、内側から沸き起こるようなポジティブなパワーがあるように感じられる。もしもつらい時の笑いが頑張って作った偽物だったとしても、それを経てうまくいったときの本物の笑いで帳消しになるだろう。もしくは、笑っていてもうまくいかなかった人のことは、話題にされないだろう。  有名人のことはさておき、ここからはその母に育てられた私の話である。

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          笑いについて(お茶代 10月)

          明日春が来たら

           明日春が来たら、君に会いに行こう。  きっぱりとそう決めて、私は先生に会いに行った。毎度ながら急な訪問になってしまうが、先生は在室だった。 「また、行くのですか」 先生は机で物書きをしていた。私が入っていくと眼鏡を取ってすぐにそう言った。こんな立場のこんな若造にも敬語を崩さないところが、先生の敬愛すべき点だ。 「はい。迷ったのですが、やはり、行かないと」 「後悔するかしれないのに、行動する方を選ぶのは若い証拠です。羨ましい限りだ。どうぞ。」 先生は引き出しから鍵を出して、渡

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          明日春が来たら

          クリスマスになると聴きたくなる曲

           とうとう12月、師走ですが学徒の私も走る忙しさです。特に今年は卒業と進学がかかったイベント(イベントとでも呼ばなければやっていけない)があり、人生で一番忙しいクリスマスになりそうです。  しかしクリスマスはどんな年であっても大好きです。街はキラキラの電飾、贈り物のための素敵なものが売られ、おめかしをした人々が行き交う……個人的には最近キリスト教への関心が薄れつつありますが、それでも街の雰囲気にウキウキしてしまいます。  そんな大好きなクリスマスに聴きたくなる曲、まずはこち

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          クリスマスになると聴きたくなる曲

          おすすめハラスメント・本棚編

           こんにちは  普段どんなものをお読みになっているかわかりませんが…私がおすすめしたい本といったらもう今は絶対にこれなんです。  こちらです。題名だけでもお聞きになったことがあるかもしれません。古代インドの戯曲なのですが、これがあまりにも有名で、他の作品がそれほど知られていないという現状があるくらいに有名な作品です。  これはだいたい五世紀くらいのインドに生きたカーリダーサという詩人が書いたもので、その頃のインド文学と言ったら宮廷に仕える詩人たちが神話や叙事詩(マハーバーラ

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          おすすめハラスメント・本棚編