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大井町のベテラン町中華、丸吉飯店

「餃子のオススメ教えてー!」と聞かれれば、
迷わず頭にあがるお店のひとつ。
ただ、一概に餃子といっても奥が深い…

厚皮もっちり派だの薄皮派だの、
ニンニク無しが良いって人もいれば、家庭環境で割と好みが異なるジャンルだったりする。

だから聞かれたところで、
安易に伝えて味覚を疑われちゃたまったもんじゃない。
それに教えたところで、
「一周回って王将が一番よね」となるのもわかってる。

そんな中、私の知る中で丸吉飯店の餃子は良い意味で八方美人だ。
味もサイズも総合的に良いとこ取りな都合の良い餃子。

綺麗な三日月にサンプルかのようなテカテカの焼き面が、
赤いカウンターに映えている。

フーフー、、パクッ。
口に入れた瞬間にたっぷりのキャベツと豚ひき肉の肉汁がほとばしる。

どんな高級料理よりも、
ビールと交代にこれをわんぱくに頬張るのが一番のご褒美だ。

ハフッハフッ、、、グビグビッ。

餃子で喉を汚し、ビールで洗浄。

自分の中に住むおじさんが「ぁあ〜」とつい声になる。

定番の餃子に加え、
もう一つのおすすめがチャーシューだ。

今や絶滅危惧種な赤チャーシュー。

脂身少ないのに柔らかい。
脂身でほどける柔らかさではなく、お肉自体が柔らかい。
大きな一枚にかぶりつくと、癖のない旨味が口いっぱいに広がり、
その時の自分の顔が想像できる。

私はこの上なく幸せそうにもぐもぐしている。

''近くにあったら通いたい''より
''近くに住みたい''がこの気持ちに近い。

何食べても、
「美味しい」より
「旨いっ!」とこぼれてしまう。

私にとって大井町のランドマークなる場所。
町中華、丸吉飯店。

それにしても「町中華」っていい響き。
オシャレなお店が増え続けていく中で、消えないでほしい文化です。


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