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人はどうしても変わらない

放送中のドラマ『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)。現場を凍り付かせる“事件”が起きたのは、6月下旬の撮影中のこと。「お前の作品じゃないんだ。俺の作品だ!」現場に響き渡ったのは脚本・演出を手掛ける宅間孝行監督の怒声だった。「動きの激しいシーンで、撮影中に生田さんのブラジャーの肩紐が出ていた。俳優でもある監督は、生っぽさにこだわりがあって、そのまま撮影をしようとした。ところが、女性の衣装担当が、生田さんを気遣ってそのブラ紐を直したのです」(ドラマのスタッフ)宅間監督は、「動き回っているんだからそれくらい出るだろ」と、キャストやスタッフの前で衣装担当を十分ほど叱責し続けた。「担当は、下を向きながら反論。監督のあまりの剣幕に泣き出すスタッフもいた。現場は最悪な雰囲気になりました」(同前)
見かねた生田は、「あとから衣装担当の女性に声をかけ『頑張っていこう』と励ましていたそうです」(前出・ドラマ関係者)
 監督による叱責はこの時だけではなかった。「複数いるプロデューサーの1人に『お前は何もわかってない!』と言ったり、カメラマンや照明の若いスタッフを度々怒鳴っていました。最近のドラマ収録の現場では、スタッフなどを怒鳴ることは少なくなり、役者が演技しやすい環境を作るのが常識なのに」(同前) 殺伐とした現場には、主演の生田も困惑。「生田さんは『月9』など多くのドラマに出演経験がありますが、『これまでの現場と違って……』と戸惑っていた」(同前)
 当事者はどう答えるのか。宅間監督を直撃した。――ブラ紐を巡ってスタッフを叱責した?「記者さんが言っていることが事実かどうか、今言うと、いろいろ言葉の齟齬があると思うんで。スタッフとそこについて言い合いになることはありました。事務所の方にご連絡いただければきちんと改めてご回答いたしますが」と語った。後刻、事務所に質問状を送付したが回答はなかった。

「週刊文春」2024年9月12日号

このドラマが始まったときこんなことを呟いた。

宅間さん、劇作家としては本当に素晴らしいものを書くのに、パワハラ・モラハラが原因で、劇団「東京セレソンデラックス」が無くなったということに半信半疑だったときを思い出す。「夕」「流れ星」「歌姫」など、心をゆさぶる素晴らしい台本だったことを思う。ラスト、劇場全体がひまわり畑になったりね。「くちづけ」は障害者施設の話で好みではなかったけど。劇作家としてはとってもとっても尊敬に値するのですが、劇団主宰者としては、別の顔があると聞こえてくることが数々ありました。それだけ芝居に真剣に取り組んでいるというと聞こえがいいが、彼のせいで芝居が嫌いになったり、二度と舞台に立てなくなったりする人がいたとも聞く。(ってこれってみんなが知ってることだよね?)

ドラマ演出をすると、周りから「カントク」と呼ばれるようになる。自分の思っている世界観を有名俳優たちが協力してくれる。何故か自分も一流になったような気持ちになる。そしてスタッフを下に見始める奴が出てくるのです。ずっといい人のままの演出家も当然たくさんいますが、何故かおかしくなっちゃう人ってのもいるんですよね。宅間さんは劇団でお山の大将に持ち上げられたかと思ったら、テレビ業界でもやっちまったかな。文春なのでそれ自体を全面的に信じようとも思わないが、いかにもなんだよなあ。

とはいえ、ドラマ「素晴らしき哉先生」は面白いドラマであることには変わりがない。人は変わらないんだなーと改めて思う。作品のすばらしさも、こういう記事になってしまうのも。


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佐藤雀@雀組ホエールズ
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