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『一休 禅の言葉』まとめ

 今日は境野勝悟さんの『一休 禅の言葉』の紹介を終え、
感想や思ったことまとめたいと思います。

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 まずは、著者の境野勝悟さんの紹介から。
1932年横浜生まれ。早稲田大学教育学部卒業。栄光学園で18年教鞭をとり、駒沢大学にて禅学博士課程修了。その後公演活動を続ける。

 表紙や裏表紙、裏面からの紹介文には、
・自由に読む、自在に生きる
・人生のコツは、一休に訊け
・私たちの不安や悩みをたちまち溶かす
・人間らしく生きる意味を教えてくれる

 禅や宗教、お寺のお坊さんなどのお話は、人生経験からの教訓話のように感じますが、境野さんは禅を学問としてきちんと修められた方です。

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 そして裏表紙からは、
・「発想」を変えて、愉快に生きる
・「虚飾」を捨てて、ありのままに生きる
・「常識」に囚われず、自由に生きる
・「世垢」にまみれ、懸命に生きる
・「偏見」をなくし、人に恋していきる

 たしかに、思い当たる内容が紹介してあります。雨を悲しいと思うのは、常識に囚われている証拠であるし、世の中は舟の乗り合いのようなもので、助け合いの垢にまみれているし、裸になれば人間みな同じ、という言葉は、偏見を無くしてくれる発想です。

 今回50個の禅の言葉を紹介してきましたが、各個人で印象に残るものは違うと思います。ただ、ぼんやりとでも覚えているだけでも、人生の糧になると自分は思っています。

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 自分が禅を取り入れたいと思うのは、自己成長とか向上心とか、生産性を上げるとかコスパがいいとか、そういった「価値を上げる」ことに対する、対抗心や疑問符があったからです。

 弱肉強食は必ずしも正義ではありません。努力できない人間に価値が無いとも思いません。誰でも逆らえない状況で弱い立場に陥ることはあります。現代は、正義は勝つではなくて、悪いから強いという感じさえします。

 勝つためには手段を選ばない。果たしてそれは正義でしょうか?生きていくためには、人を騙してずる賢く生きる、が正解でしょうか? 確かに現代は「ライフハック」という人生攻略が流行しています。

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 もちろん、甘えたことばかり言うのではありません。生きるための努力は素晴らしいものですし、才能を伸ばして富を得ることは、嫉妬ではなく賞賛の対象です。誰もがそうありたい。

 禅の良いところは「ありのままで良い」という考えです。違ってもいい、努力しなくてもいい、あらゆるものはいつか消える発想。争う必要もなく、今を有難いと思って生きるだけである。

 まとめ
・禅の理解は異なれど、人生の糧になる。
・成長や争いの思想ではなく、気づきの思想。
・あるがまま、に生きる。



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