良いストレス、悪いストレス
一口に「ストレス」と言っても、「良いストレス」と「悪いストレス」があるように思います。まず断っておきますが、これは私の個人的な経験と調べた範囲内での結論であり、絶対的に正しいわけではありません。ストレスの感じ方は人それぞれ違いますし、健康への影響も大きいので、鵜呑みにはしないでください。
「良いストレス」は短期的なもので、乗り越えたときに成長や達成感が得られるものです。一方、「悪いストレス」は慢性的で、ただ耐え忍ぶだけのものになってしまいます。
例えば、歌手を目指す人が初めて聴衆の前で歌うとします。それは緊張するし、ストレスになります。普段と違う状況だからです。それでも、うまくいけば自信になります。うまくいかなくても課題が見つかり、今後の練習に活かせます。しかも、聴衆の前で歌うのは長期間続くものではなく、一回乗り越えれば、そのストレスからは解放されます。これは短期的で、成長や達成感につながる「良いストレス」だと言えます。
対照的に、「悪いストレス」は人間関係の悩みや、理不尽なプレッシャーといったものです。ただ耐えしのぐだけで成長につながりません。その状況が誰かのプラスになっているか、個人の成長や社会の改善に寄与しているかというと、そうではありません。閉じた関係性の中で、ただネガティブなことが起きているだけです。対外的な価値も生まれていません。そんな状況からは早く逃げるべきです。
そういう状況が続くと、徐々に活力が失われ、正常な判断力も失われ、どんどん深みにはまっていきます。身体や精神に悪影響を及ぼし、大切な人との関係も悪化しかねません。慢性的な「悪いストレス」は、できるだけ早く取り除くべきです。
一方、成長や達成感につながる短期的な「良いストレス」は、積極的に人生に取り入れるといいでしょう。年齢とともに、そういう機会は減っていきがちです。失敗が怖い、大変な思いをしたくないという心理が働くからです。責任が増え、立場が上がるにつれ、どうしても守りの姿勢に入ってしまいます。
しかし、それでは成長は得られません。普段とは違うこと、やったことのないことに挑戦する。先の例でいえば、10人の前で歌っていたものを、数百人、数千人の前で歌うといった具合です。日常でも、行ったことのない場所に行く、作ったことのない料理を作るなど、ちょっとしたことでも良いです。最初は緊張や不安に襲われるでしょうが、それは短期的なもの。乗り越えた先には新しい景色が広がっています。そういう機会は積極的に取り入れると良いと思います。
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