言語化トレーニング5選|自分の考えや気持ちを言葉に出来るようになります
どーも、西村敏です。
あなたは人と話しているときに「言いたいことが上手く伝えられない」と悩んだ経験はありませんか?
最近では、会社員の方から副業に関する相談を受けることが多く、「言語化能力が上がるトレーニングを教えてください!」という依頼も多くいただくようになりました。
自身の言語化能力に悩む人は意外と少なくないようで、以下のように考える人が多いようです。
・副業でブログを上手く書きたい
・上司や取引先に自分の考えをもっと上手に伝えたい
実は、私も以前は自分の考えや思いを言葉にすることが苦手なタイプの人間でした。
しかし、そんな自分を変えようと数々の言語化トレーニングをこなした結果、今では周りの人から「なんで西村さんは、そんなに上手く気持ちや思考を言語化できるんですか?」といわれるほどに上達しています。
そう、言語化能力はきちんと取り組みさえすれば、上達することができるスキルなんです。
その方法はいたってシンプル。
「具体化&抽象化ができるようになること」がポイントです。
とはいってもそれができるようになるためには、しっかりとしたトレーニングが欠かせません。
今回は具体的なエピソードを通して、トレーニング内容と身に付けるべきスキルを解説しながら、言語化能力アップの方法についてシェアしていきます。
それでは、本題に入っていきましょう。
言語化できない人は語彙力が低い人
言語化できる人と言語化できない人の間には、どんな違いがあると思いますか?
言語化能力に悩む人の相談に何度ものってきた中で、私はその決定的な違いを見つけることができました。
それは、「言語化できない人というのは、もともとの語彙力が低い人」ということです。
たとえばGoogle検索で考えてみましょう。
Googleで何かを調べようとしたとき、検索窓には自分が調べたい内容のイメージに近い言葉を入れる必要があります。
しかしもし語彙力が低かったら、まず検索窓に入れる単語が思い付かないはず。
これは普段の会話でも同じです。
Google検索にすら自分の考えている内容が入力できない人が、普段の会話で瞬間的に自分の考えを言語化できるはずがありません。
実際に、以前の私も自分が分からないことを調べる際には、イメージに近い言葉が見つからず、ものすごく時間がかかっていました。
これは反対に言えば、「語彙力さえ高められれば言語化能力も比例してアップする」ということです。
続いて語彙力を高めるためのトレーニング方法について見ていきましょう。
天才コピーライター流の読書法|本から知らない言葉を学ぶ
私が語彙力の低さに悩んでいた頃。
尊敬していたコピーライターの方が、以下のようなことを仰っていました。
『私は最初、文章が全く書けませんでした。
書けたとしても本当にヘタクソなもので、しかも書くのにものすごく時間がかかっていました。
「なんとかして多くの人が読んでくれる文章を早く書けるようになりたい!」
そう思って取り組んだのが「大量に本を読むこと」でした。
結果から言えば、本を読めば読むほど、クオリティの高い文章が早く書けるようになっていきました。
なぜなら、本を読むことで、表現する言葉や言い回しを大量に学んでいたからです。
以前の私が文章がうまく書けなかったのは、単純に自分の考えを言葉にするための単語や言い回しを知らないだけでした。
自分の考えを言葉にするための単語や言い回しを学べば学ぶほど、言語化は上手くなります。
そのためにオススメの方法は本を読むことです。』
今でも私はライティングの勉強として、この方のメルマガを読んでいます。
いつも届くメルマガは臨場感たっぷりの面白いものばかりで「昔は文章がヘタクソだった」なんて信じられないほどのクオリティです。
この方の話からも分かるように、どんなに文章の優れた人でもかつては言語化できずに苦しんでいたという例もあります。
これは私にとって希望でした。
今の低い言語化能力でも、トレーニング次第でいくらでも上手くなれることが確信できたからです。
彼の言葉に希望を抱いた私は早速、言語化能力を鍛えるためのより詳しい読書法について本人に直接聞くことにしました。
そこで答えてもらったトレーニング方法が以下の通りです。
* わからない言葉や言い回しが出てきたらすぐに調べる
* 読みやすい本ではなく、自分にとってやや難しい本を選ぶ
* 早く読むことを意識する
私はすぐに本屋に向かい、500ページほどの分厚く、小難しい内容の本を一冊買って、教わった読書法の通りに読み進めていくことにしました。
読書に集中できるようテレビなどは一切つけず、読書を邪魔しないBGM(クラシックやカフェミュージック)を流し、手元には検索用のスマホを置きます。
読書の邪魔を無くすために、メールやSNSの通知も切って臨みました。
またいつもならじっくり考えて読み進める所も、早さを意識して1行1秒くらいでパパっと速読。
後から知ったことなのですが、人間の脳は「早く読めるようになると早く言語化できるようになる」といったメカニズムが働いているので、この速読法は言語化トレーニングとして最適の方法でした。
でも実際にはちょっと難しい本を読んでいるので、速読しようとしてもわからない言葉や言い回しが次から次に出てきてしまいます。
スマホで調べながら読書していくので、正直最初はそこまで早く読み進めることはできませんでした(笑)。
けれど、読書によるトレーニング効果はやはり圧倒的で、本を読み進めれば読み進めるほど自分の知らなかった表現方法や言い回しをたくさん発見していくことが実感できます。
たとえば、「笑う」という言葉。
この言葉一つを取ってみても、その表現は以下の通り多岐にわたります。
微笑み、満面の笑み、愛想笑い、苦笑い、作り笑顔、しらけて笑う、あざ笑う、照れ笑い、高笑い、思わず笑う、ワッハッハ!、ヒーヒッヒヒッ!、笑うしかない状況に追い込まれて笑う、フッ…、目が笑う、…etc
すると今まで、「さっき、田中さんが笑ってましたよー!」とだけ言っていたのが、「さっき、田中さんがワッハッハー!と大笑いしてましたよー!」なんて表現豊かに言い換えることができます。
こうして私は本から学んだ言葉で語彙力を高めながら、言語化能力をどんどん上げていくことに成功しました。
この読書法は1つのジャンルの本だけにこだわらず、複数のジャンルの本を読むことがポイントです。
ビジネス系の本でロジカルな表現を、小説から情緒的な表現を知ることで、仕事の場面でもプライベートな場面でも言語化できるようになっていきます。
シチュエーションに合わせた言葉選びができることも、言語化能力の一つです。
3週間毎日日記を書く|アウトプットで言語化トレーニング
読書がインプットの言語化トレーニングだとしたら、アウトプットで行う言語化トレーニングもあります。
これは私が以前、ある文章術セミナーに出たときの話です。
そのセミナーではまず、こんなお題が出されました。
「全く知らない人がこのセミナー会場からあなたの家まで行けるように、ここから家までのルートを書いてください!」
そこで私が書いたルートが以下の通りです。
「会場のビルを出て右に曲がり、2つ目の信号を右に行くと駅に着くので、電車で○○駅まで行って…」
すると、講師や他の参加者さんからたくさんの突っ込みを受ける羽目になりました。
「会場のビルを出て右って、会場に向かって右?会場を背にして右?」
「2つ目の信号のところには何か目印になるものはないの?もし2つ目がわからなくなったらどうする?」
「電車は何線なのかな?ホームは何番線?いくらかかるの?」
そう、何も知らない人がセミナー会場から私の家まで迷わず行くための情報として、私の書いた内容は全く足りていなかったのです。
この「情報をざっくり表現してしまうこと」は、言語化ができない人の特徴といっても過言ではありません。
逆に言語化できる人は、必要な情報を細かく表現することができます。
この「いかに細部まで表現できるか?」が、言語化できる人とできない人の大きな違いなのです。
今では私も講師として文章術を教えることが増えましたが、文章術の上達方法として、よくこんな課題を出しています。
「今日から3週間、毎日その日にあったことをブログに書いてください。」
この課題の目的は、以下の2点の レベルアップを図ることにあります。
* ブログを毎日書く習慣を作る(3週間継続すると習慣化しやすい)
* 1日の出来事を細かく面白く書く(言語化トレーニング)
しかし、最初は多くの人が「毎日家と会社の往復で、ブログに書くことなんてありません!」と言い切ります。
その意見も受け入れつつ課題をお願いすると、苦し紛れに「今日は朝会社に行き、仕事をして、22時に会社を出て、晩御飯は吉野家で食べました。」と毎日書く人もいたりしますが、この日記は真実ではありません。
同じように見える毎日でも、本当はもっと1日の中でいろいろあるはずなんです。
出来事、感じたこと、考えたこと。
行動としては家と会社の往復だけだったとしても、感じたことや考えたことは毎日変わっているに決まっています。
この課題ではそういった細かいことを言語化することが何よりも大切なポイントです。
たとえば、先ほどの「今日は朝会社に行き、仕事をして、22時に会社を出て、晩御飯は吉野家で食べました。」という1日。
感じたことや考えたことを入れるだけでも、以下のように書き換えることが可能です。
「今日はいつも通り6時30分にスマホのアラーム(残酷な天使のテーゼです!(笑))で目を覚ましました。
目を覚ました瞬間、なんか体が重いなぁと感じたのですが、そんなのに負けていちゃダメだと思い、バッと体を起こしました。
夏の朝はジメジメと暑く、Tシャツが寝汗でベチョベチョになっています。
「冷たっ!」
冷えた汗で濡れていたTシャツが肌に触れると、気持ち悪い冷たさがあります。
「早く着替えたい!」と思った私は、Tシャツを脱ぎ、それを洗濯機に投げ込んで、着替えを取りにクローゼットの前に行きました。・・・」
朝起きてから10分くらいの描写でも、こんなに書くことができるのです。
さらにこの課題をクリアすると、文章能力がアップするだけでなく、会話中の言語化能力も飛躍的にアップしていきます
次章では、もう1つの言語化トレーニング方法を紹介しますので、合わせてチェックしてみてください。
要点を掴むスキルを上げる|話をまとめる言語化トレーニング
以前、あるセミナーで講師の方とこんな会話をしたことがあります。
私:
「言語化力を鍛えるトレーニングはありませんか?」
講師:
『本でもメルマガでもセミナーでも、何かを[まとめる]ことをしてみたらいいよ。たとえば今日のセミナーだったら2時間の内容を10分くらいの内容にまとめてみるとかね。』
私:
「なんでまとめると言語化力が鍛えられるんですか?」
講師:
『まとめることで「話の要点を掴むコツ」が掴めるから、「結局それってこういうことだよね」という言語化が上手くなるんだよ。』
この話を聞いた私は、早速セミナーで聞いた話をまとめる作業に取り掛かりました。
すると『結局この話は何を伝えたいのか?』という視点を持つと、まとめる作業が楽になることが分かっていきます。
上記の会話を例にすると、「セミナーの内容をまとめれば言語化能力が高まる」ことが講師の伝えたい内容です。
このトレーニング方法は「すぐにセミナーなどに参加する予定がない!」という人でも、ネットの記事や誰かのメルマガなどを使って気軽に取り組むことができます。
ブログ記事やメルマガなら家でもすぐにできるので、題材としておすすめです。
さらに「自分のプロフィールを書くこと」もかなりの言語化トレーニングになります。
自分が生まれてから今までのことを振り返ってプロフィールを書いていきながら、その目的つまり「自分は一体何のために生まれてきたのか?」を考えてみるのです。
ちょっと哲学的ですが、「自分の人生が何のためにあるのか?」もしくは「何のためにあったのか?」とまとめることができれば、人生の目的を見つけて言語化することができます。
たとえば、私が書いた自分のプロフィールがこれです↓↓
涙で日本酒がしょっぱくなるほど号泣、仲間に救われ、人生の教訓を学び、人生が激変したストーリー
幼少期のことから始まり、学生時代~大人~と続いていき、最終的には「私の人生はこういうためにあったんじゃないかと思った!」という感じでまとめられています。
自分の人生を肯定するキッカケにもなりますので、言語化トレーニングの一環として、是非取り入れてみてくださいね。
今すぐ実践できる5つの言語化トレーニング
ここまでいろいろなエピソードを交えながら言語化トレーニングの方法をお伝えしてきましたが、まとめると以下の5つになります。
5つの言語化トレーニング
1.読書をする
2.わからない言葉や表現はすぐに調べる癖をつける
3.1日を細かく書く
4.ブログ・メルマガ・セミナーのまとめを作る
5.自分のプロフィールを書く
この5つはあくまで言語化能力をトレーニングする方法の一つ。
必ずしもすべてに取り組む必要はないので、まずは取り組みやすいものから始めてみることがおすすめです。
1つでも取り組んでみると、以前よりずっと言語化力が上達していくのが自身で体感できるかと思います。
・本屋に行ってみる
・誰かのメルマガに登録してみる
・自分の人生を振り返ってみる
言語化能力を高めるために、まずはちょっとでもいいのでできることから行動してみましょう。
その小さな行動が、のちのちあなたの人生を大きく変えていくはずです。
具体的にも抽象的にも話せるようになる|「次元移動スキル」を身に付けよう
最後にお話しするのは、「次元移動スキル」という言語化能力です。
これは物事について話すときに、その内容を具体化したり、抽象化したりする(=抽象度の次元を移動させる)スキルのこと。
とはいってもイメージし辛いかと思いますので、次に事例を出していきます。
たとえば、「動物」。
犬や猫のほかに、人間や魚なども含んだ言葉です。
しかし「動物」という名前の「動物」はいません。
普通の会話でも「あっ、動物だ!」とは言いませんよね。
加えて「これが動物です。」という日本語も何かおかしい気がします。
文法的には成り立つのですが、実際には具体的に何を指しているのかがよく分からなくなるからです。
こんな風に、抽象度の高い言葉には「多くのものを含む」という特徴があります。
反対に、具体性の高い「○○さん宅の★★ちゃんというダックスフンド」という言い方なら、ほかに例のない唯一の存在を指すはずです。
こうした抽象度の低い言葉(具体的な言葉)には、含まれるものが少なくなるかわりに、具体的に何を指示しているかがわかりやすくなる特徴があります。
では問題です。
「はさみ」と「道具」の抽象度は、どちらが高いでしょうか?
これは、すぐにわかりますよね。
答えは「道具」です。
なんとなく抽象度の高い・低いの感覚がつかめましたでしょうか?
この抽象度を上げたり下げたりすることができるのが「次元移動スキル」になります。
言語化能力を高めるために次元移動スキルをマスターする必要はありませんが、「今、自分は抽象化して言語化しようとしているのか、具体化して言語化しようとしているのか」が分かると、会話中もグッと言語化しやすくなります。
たとえば、上司がもうすぐ次の会議に行かなくてはならず時間がないとき。
具体的な話を長々するよりも、抽象化して一言二言で短く伝える方が会話としては効果的です。
このようにして場面に合わせた抽象化・具体化ができるようになると、言語化能力にはさらに磨きがかかっていきます。
今回ご紹介した5つの言語化トレーニングのうち、以下の3つは具体化して言語化する能力を鍛える方法です。
1.読書をする
2.わからない言葉や表現はすぐに調べる癖をつける
3.1日を細かく書く
細かく表現する方法を学んだり、実際に細かい表現ができるようなトレーニングだったりしますよね。
これらのトレーニングは「具体的でわかりやすい説明をする能力」が鍛えられると言ってもいいでしょう。
逆に以下の2つは抽象化して、言語化する能力を鍛える方法です。
4.ブログ・メルマガ・セミナーのまとめを作る
5.自分のプロフィールを書く
こちらは「一言二言で全体像がすぐに伝えられる能力」が鍛えられます。
もちろんどちらも仕事においては重要な能力。
言語化能力を鍛えるなら以下の2点を意識してトレーニング方法を選ぶと、自分の言語化能力を効率的に高めていけるはずですよ。
「今、どういう言語化能力を鍛えているのか?」
「今の自分に必要なのはどちらの言語化能力なのか?」
まとめ|自分に合った言語化トレーニングで場面に応じた言葉を学ぼう!
今回の記事「言語化トレーニング5選|コレで具体化も抽象化も自由自在!」では、
5つの言語化トレーニング方法を紹介しました。
1.読書をする
2.わからない言葉や表現はすぐに調べる癖をつける
3.1日を細かく書く
4.ブログ・メルマガ・セミナーのまとめを作る
5.自分のプロフィールを書く
エピソード付きで紹介したので、「どんな風にトレーニングしていけばいいか」については何となくイメージが付いたのではないでしょうか。
もちろん多少わからない部分があっても構いません。
実際にトレーニングを進めていけば、「あっ、こんな感じか」とわかるようになっていくはずです。
まずはとにかく自分に合いそうな方法を選んで始めていきましょう。
ではまた(^^♪
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