パン屋になった僕の話⑦ あちら側のお金のはなし
"ギョサンに手拭いを頭に巻き乗る軽トラが好き"
"毎日朝は白米、味噌汁、納豆、自家製糠漬け、梅干しが心地良い"
"汗水垂らして働き汗だくのTシャツ姿で夕陽を見ながら呑む缶ビールは沁みる"
これは全部、僕が思うこちら側の話(従業員、自営主)
ここで言う、あちら側とはオーナー、投資家だという
ドリアンパン学校では今お金の授業をしている。
昔から僕は常にこちら側の世界で沢山の出会いと経験そして学びをさしてもらった
20年も前だけど地元山口県岩国市から約50km離れた周南市に車でDJしに行った際
その車は何十年落ちのカペラワゴン、ディーゼル車で故障しまくりの中古車
よくオーバーヒートする為、常に2Lの水を2本常備
その日もDJで、レコードと水2本を装備して出発
周南市手前の長い登り坂を登った天辺で
まさかのボンネットから静かに白い煙と共にエンスト
そのまま、だそくで長い下り坂を降りた所にガソリンスタンドがあり、一日止めさせて貰った。
そこで出会ったおじちゃんが
「にいちゃん、そんな荷物もってどこ行くん?」
「DJやっとるん?すげーな。俺も昔はディスコでよう踊っとたわ。もう少し待ってくれたらクラブまで送っちゃるよ。」
有り難くクラブまで送って貰った。
と、こちら側の素敵な話は他にも沢山
ただ、あちら側を見ないと僕たちが目指している時間にもゆっとりがある丁寧な物作りをする暮らしは待っていないという事だった
見るだけでいい
革靴、スーツ、外車に乗るのではなく
ギョサン 短パン 手拭い 軽トラであちら側にいる(見る)事がとても大切
両側から見てお金を理解する
ジュンジュンマトリックス
諸経費込み7.5万円の平成9年式 14万キロ走行 MT 4WD の軽トラを乗り
若かれし思い出のように
何か楽しい出会いはないかと
今日も田舎でハンドルを握る
僕の足元は長靴かギョサンだ。
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