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【救急とチーム医療】みんなで行う神経集中治療〜急性期から慢性期まで!
以前、以下の記事で紹介した二次性脳損傷(障害)をしっかりと防止するには、時間と労力を要します。
救急医療において、
“やれることを全て行う”
という考えは大切なのですが、
どの医療行為に意義があるかをしっかりと考え、提供する必要があります。
効果がないことに多くの医療費はかけられませんし、良かれと思って行っていたことが、実は脳によくなかったということもあります。
しっかりとエビデンスに基づいた医療を提供することが必要です。
“やるべきこと”にしっかりと時間と労力をかける
が大切なのです。
そのためには、神経集中治療室(Neuro ICU)内でエビデンスに基づいたプロトコル作成し、定期的に更新すると言った作業が必要です。
僕は神経集中治療室を立ちあげた時、この作業を毎日行っていました。
今から思うと、神経集中治療医の腕の見せ所だと感じます。
また、
多職種が力を発揮できるようなプロトコル
を作成することが必要です。
プロトコルやケアは常に起動している必要があります。
優秀な神経集中治療医であっても、一人では成り立ちません。
常にベッドサイドにいてケアを提供してくれる看護師さん、
多数の薬剤を管理し相互作用などにもアドバイスをくれる知識豊富な薬剤師さん、
適切なタイミングで必要な栄養管理を提案してくれる栄養士さん、
また認知機能の回復や身体機能の改善も目標ですので、適切なタイミングでリハビリを提供してくれるリハビリの先生、
適切な病院へ橋渡ししてくれるソーシャルワーカーさん、
励ましてくれるご家族、
これらの方々がいて初めて成り立ちます。
障害された脳を守り、最大限の回復を目指すためには、通常の集中治療に加えて、少し神経に特化した工夫が必要です。
神経集中治療チームや神経集中治療室があれば、自然と教育の機会も広がりますし、患者さんが集約化されるために医療スタッフの経験も向上します。
そういった意味で、必要な組織やユニットであると考えます。