#186 「シン・日本の経営」悲観バイアスを排すを読んでvol.2 過去に学んで未来を語りたいよねって話
こんにちは!けーたです。
今日は「シン・日本の経営」悲観バイアスを排すを読み終わりましたので、vol.1以降のアップデート分を投稿いたします。
vol.1の投稿はこちら
読み終わって感じた全体感
この本の大きな主張として「悲観バイアスを排す」とうたわれているように、その根拠の示し方がしっかりとデータをベースに語ってくれている事が大変共感できるポイントだなと感じます。
そして、具体性がすごく共感ができるポイントだなと感じました。とくに「舞の海戦略」をベースとした技のデパートマップが提示されていたりと、思考の流れとそれを支える根拠(図解)がとてもいい流れでした。
どんな人におススメ?
日本の希望といわれると、まったく信じる気にならず、むしろ嫌悪感を抱いてしまうような人に是非おススメしたいと思います。
いや、嫌悪感まではいだかないけど、どうにもそれって今の日本の現状を「甘やかしている」のではないか?と著者の主張に疑問を呈したくなるような方に是非是非おススメしたいと思います。
著者の主張をそのまま受け取るでもなく、無関心を装う事もなく、異なる意見を受け入れ、議論する。で新しい視点に気づける。
そんなことができる一冊なのでは?と自分は思いました。
これまで、散々日本が失われた30年を生み出した構造についてはたくさん読んできたのですが、反転攻勢をしっかり語る本に出会うチャンスに恵まれていなかったので、もし同じような境遇の方がいれば是非お読みください。
頭に刻みこみたいフレーズ達
イノベーションストリームマトリックス
縦軸に顧客(既存、新規)横軸にコアコンピタンス(既存、新規)として4象限をとり、「進化」「探索」「探索とピボット」「探索」としており、コアコンピタンスは何か?とコアコンピタンスを模倣の難しい状態でどう新規事業につなげるかという考え方がよいなと感じました。
やっぱり、既存のフレームワークに頼るのではなくて、よいフレームワークでは足りない(=課題感を感じている)なら作る。という姿勢を思い出させていただきました。
もし、どんな4象限か知りたい方は本書のP122 参照です!
カルチャーを構成する3つの次元
ここでは、チャールズAオライリーの定義した「カルチャーとは社会的に作られた行動様式の体系である」という定義を引用している。
「内容」「合意」「強度」の3つの軸で構成されているカルチャーは、
内容:何が「正しい行動」なのか?つまり何が許され、何が駄目なのかの規定を指す
合意:「正しい行動」とされることに人々が同意する程度を指す
強度:人々が特定の「正しい行動」をどれだけ強く感じ、誤った行動や逸脱する人をしかったり罰したりするかどうかを指す。
と定義されており、やっぱり考える際にも分解をした上でどのパラメータをどれだけいじっていくとどう影響出るかの仮説をたてながら実験する。
まずは、攻め方を考える重要性を3つの次元の学びから、まずは分解してどう料理をするか考える事が先だよなと気づかされました。
企業カルチャー変革の要諦LEASH
前提として「タイトな企業カルチャー」における行動変革の要諦としてLEASHという変革のレバーが以下のように示されている。
企業カルチャー変革の肝は5つのドライバーを全て等しく動かしていくことが重要である。という点に納得しました。
なぜならば、今まさに自分達の職場において、企業カルチャー変革から定着のフェーズに行こうとしており、Aの連動した報酬とHの人事制度の改革が壁となり今まさに立ち塞がっているからです。
Hの人事制度改革をしようとすると、全社との足並みをそろえるという点で遅れる要因となり、これがボトルネックとなる。体感値とピッタリ一致。
カルチャー変革における壁の超え方の仮説に対する打ち手のオプションをしっかり考え抜くという点でLEASHというFWが有用だなと思わされました。
まとめ
相手(今回であれば読み手であるジブン)の認識、関心、反応の状況を見ながら、可能な限り定量化して意識をそろえる。
そして、今企業カルチャーを変革している企業を分析して共通点等をまとめて新しいフレームワークを提示する。
納得感を持ってもらいながら、読者に可能な限り寄り添うとう所が自分としては魅力でした。
そして、一つ上のメタな視点で何を考えなければならないかの思考と整理の仕方を久々に学び直せたかなと思います。
自分の読書メモが誰かの選書の参考になれば幸いです。
ではでは