青年海外協力隊の「応募時期」や「応募方法」を徹底解説
こんにちは。遠藤暁(@str_se)です。
このnoteでは、『青年海外協力隊の応募に関する疑問』を解決していきます。これから協力隊への応募を考えている方の助けになれば嬉しいです。
本記事で解決する疑問は、以下の通り。
・いつ応募が可能なのか?
・一連の応募の流れを知りたい
・必要な応募書類はなにか?
・どのサイトから応募できるのか?
・応募の際に必要な資格はあるのか?
・応募の際のポイントは?
ちなみに、筆者の青年海外協力隊歴は以下のようになっています。
・2017年2月〜3月→短期ボランティア、ボリビア派遣(職種:サッカー)
・2018年2月〜3月→短期ボランティア、エチオピア派遣(職種:サッカー)
・2018年6月〜2020年6月→長期ボランティア、ボリビア派遣(職種:サッカー)
上記の通り、これまで3度も協力隊を経験済みです。3回も協力隊を経験してる人はなかなかいないんじゃないかと。
ということで早速、本題に入っていきます。
青年海外協力隊【応募に関する悩みを解決します】
青年海外協力隊の応募に関する疑問といっても、多岐に渡るかと思います
なのでぼくが思いつく限りの読者の悩みと疑問を一つ一つ解決していきますので、お付き合いください。
応募時期はいつ?
青年海外協力隊は年に2回(春と秋)の募集があります。
2020年度春募集
2020年度秋募集
上記のような言い方ですね。
春募集の方がメリットがあるとか秋募集の方がデメリットが多いとか、そんなことはありません。春でも秋でも同じです。
春募集は毎年2月、秋募集は毎年8月に募集が始まるので、将来的に青年海外協力隊への応募を考えている人は2月と8月は頭に入れておきましょう。
※2021年はコロナウイルスの影響で変則的な日程での応募になっています
応募の一連の流れを解説
応募が開始される時期がわかったところで、応募の一連の流れを見ていきましょう。
まず、青年海外協力隊になるためには以下の2つの選考をクリアしないといけないことを理解してください。
一次選考:書類審査
二次選考:面接
上記の2つの試験をクリアしたら『派遣前訓練』というものを受け、派遣前訓練を終えてようやく任国へ派遣されます。
派遣前訓練に関しては以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
✔︎選考のプロセス
選考のプロセスは春募集も秋募集も同じで、月が違うだけです。
春募集
2月〜3月:応募登録&書類提出(3月末が書類提出の締切なので、必ず間に合わせること)
5月:一次選考(書類審査)の結果発表
6月:二次選考、面接。(面接会場はJICAが指定)
7月:二次選考の結果発表
秋募集
8月〜9月:応募登録&書類提出(9月末が書類提出の締切なので、必ず間に合わせること)
11月:一次選考(書類審査)の結果発表
12月:二次選考、面接。(面接会場はJICAが指定)
2月:二次選考の結果発表
選考プロセスは上記の通りです。ザックリと応募の流れが理解できたでしょうか。
ここからもう少し詳しいポイントを解説していきます。
必要な応募書類は?
一次選考の際に提出する書類は以下の6つです。
①応募者基本情報【応募者調書】
②適性アンケート(希望職種・要請の申告)
③語学力証明書
④志望動機書
⑤活動経験履歴
⑥健康診断書
一つ一つ解説していきます。
✔︎応募者基本情報【応募者調書】
応募者の基本情報を記載します。
・名前
・生年月日
・住所
などなど。応募者調書の記載で特に難しいことはありません。
✔︎適性アンケート(希望職種・要請の申告)
なんの職種のどの要請に応募するのかを記載します。
要請選びは以下のリンク先から行いましょう。
✔︎語学力証明書
自分の語学力を証明するための書類です。TOEICなどを受験した人は、そのスコアシートを提出します。
青年海外協力隊に応募するのにどれくらいの英語力が必要なのは以下の記事で解説しているので、興味がある人は覗いてみてください。
また、自分が応募したい要請でどの程度の語学力が必要なのかを調べるには『要請書』をしっかりみる必要があります。
要請書の見方についても解説しているので、参考に。
✔︎志望動機書
一次選考の際に重要になってくるのがこの『志望動機書』と、次に紹介する『活動履歴書』です。
ここまで紹介してきた3つの書類(応募者調書、適性アンケート、語学力証明書)は、ただの個人情報や語学力を証明するだけのもの。
しかしこの『志望動機書』は、他の応募者との差別化を図れる大切な書類です。
名前の通り『志望動機』を記入するので、青年海外協力隊に対する自分の想いや熱意をここでしっかり伝えましょう。
✔︎活動経験履歴
志望動機書と同じく、選考の際に重要な位置づけとなるのが『活動経験書』。
自分が応募する職種と関連のある活動内容について記載しましょう。
例えばぼくの場合、応募した職種は『サッカー』でした。なので以下のような情報を書き込みましたね。
・サッカーのプレイヤーとしての競技歴15年
・指導者としての経験2年
・学生時代にJICA短期ボランティアのサッカー隊員として活動した経験
・サッカー指導者C級ライセンス保持
もちろん箇条書きではなく、もう少し具体的で文章で記載しました。
ただし、応募する職種と関係のないことは書かなくていいです。
例えばサッカーの要請に応募するのに「野球歴も2年あります。漢検2級も持っています」なんて書いたところで、選考する側からすると「…で?」ってなるだけなので。
必要な情報だけ記載しましょう。
✔︎健康診断書
健康上の問題がないことを証明するために、健康診断を受けてその結果を提出しないといけません。
参考として2020年度春募集の『健康診断書・問診票』を添付しておくので、少し見てみてください。
応募の際に必要な資格はある?
これに関しては『要請による』としか言えません。資格や免許、実務経験が必要な要請もあれば、必要ないものもあります。
詳しくは要請書を見てみるのが一番ですね。
要請書の見方は以下の記事で詳しく解説済みなので、参考に。
応募に関してのアドバイス
応募の解説がかなり長くなってしまいました。
ここからは、少し個人的なアドバイスを送りたいと思います。
2度の短期ボランティアと1度長期ボランティアを経験しており、3回も応募をして合格をもらっているので、少しは参考になるんじゃないかと。
興味がない人は読み飛ばしてもらって構いません。
一次選考のポイント
一次の書類選考で一番大切な書類はなにかと聞かれたら、『志望動機(応募用紙)』と即答します。
ぶっちゃけこの「志望動機」で合否が決まると言っても過言ではないと思いますね。
志望動機を書く際のアドバイスとしては、以下の2つ。
・3つの時制をすべて含める
・要請書の内容と関連した内容を含める
順に解説します。
✔︎3つの時制をすべて含める
過去
現在
未来
上記の3つの時制の内容を網羅しましょう。ぼくの応募当時の状況は、以下のような感じでした。
過去:サッカーを15年ほど続けてきた。本気でプロサッカー選手を目指していた。
現在:プレイヤーとしてプレイしつつ、サッカースクールで指導者として○○歳の子供たちに指導している。
未来:サッカーの指導者として生きていきたい
最初は箇条書きでもいいので、3つの時制で自分が応募したい要請に関わる出来事や経験を書き出していきましょう。
次に、これをもう少し膨らませていきます。
過去:サッカーを15年ほど続けてきた。本気でプロサッカー選手を目指していたが、大学に入り自分の実力に限界を感じ、プロを目指すのは断念。プレイヤーとしてではなく指導者としてサッカーに関わっていくことを決意。
現在:現役のプレイヤーとしてプレイしつつも、指導の経験を得るため〇〇サッカークラブの〇〇歳の子供(選手)に対して週○回指導を行なっている。また指導者としての知識を得るため、サッカー指導者ライセンス取得のために講義と指導実践も行なっている。
未来:プレイヤーとしての道は断念したが、サッカーが好きな気持ちは依然として強い。自分がプロになれなかった要因や足りなかったものを分析し、プロになることを目指している子供達にそれらを伝えていき、彼らがプロになれる可能性を少しでも広げていきたい。将来的には自分が教えた選手がプロの舞台で活躍しているのが理想。
みたいな感じですかね。上記はただの例えですし、実際に書くときはもっとちゃんと文章にします。
ただ3つの時制を含めることで、自分自身の『これまでの経験』『いま現在の想い』『未来像』をしっかり伝えられるということが理解できたんじゃないかと思います。
ちなみに、時制の順番はなんでもOKです。『過去→現在→未来』ではなく『現在→過去→未来』とかでも問題なし。
とにかく3つの時制を含めるということは頭に入れておきましょう。
✔︎要請書の内容と関連した内容を含める
自分が応募する要請の要請書に書かれている内容にも触れておくことが大切です。
もしぼくが上記の要請に応募するとしたら、『要請理由・背景』や『活動内容』を踏まえた内容も記載しますね。
例えば以下のような感じです。
・ユースレベルの選手への指導ということで、「将来的には自分が教えた選手がプロの舞台で活躍しているのが理想」という個人的な夢を日本以外の国で叶えられそうだからこの要請に惹かれた。
・プレイヤーに対する指導と同時に「指導者に対する指導やセミナー」も活動内容に含まれているので、自分の指導者としての能力や器をさらに広げられると思ったからこの要請に応募した。
みたいなイメージですかね。
とにかく、自分が応募する要請の要請書は必ず読みましょう。そしてそこに書かれている内容と、自分の想いや今後のビジョンがマッチしていることをアピールするのがいいと思います。
二次選考のポイント
二次選考の面接は、とにかく自信を持って堂々と話すことが大切です。
一次の書類に書いた内容について深掘りされたりするので、自分が書いた内容についてはしっかり頭に入れておいてください。
✔︎ストレス耐性など
面接では、ぼくはストレス耐性や困難な状況に直面した時の対応なんかも聞かれました。
・途上国の慣れない環境での生活はいろんなストレスがかかるが、そういったストレスに対してどう対処していくか?
・言葉が通じず上手くコミュニケーションが取れないことや日本人と現地人の考え方の違いに戸惑うこともあると思うが、どのように対応していくか?
もちろんみなさんの二次選考でも同じことを聞かれるとは限りませんが、参考にしてみてください。
✔︎実技がある職種も
職種によっては実技(スポーツ系の職種)や作品の提出(アート系の職種)も二次選考に含まれることもあります。
一次選考の合否とともに二次選考の詳細が伝えられるはずなので、それをしっかり確認しましょう。
まとめ
ということで、青年海外協力隊の応募に関する記事を書いてきました。
さいごに本記事の内容をまとめておきます。
・青年海外協力隊は年に2回(春と秋)の募集がある。
・一次選考は書類審査、二次選考は面接。
・一次選考の提出書類は「応募者基本情報【応募者調書】」「適性アンケート(希望職種・要請の申告)」「語学力証明書」「志望動機書」「活動経験履歴」「健康診断書」の6つ。
・志望動機を書く際には、3つの時制(過去、現在、未来)をすべて含めることと、要請書の内容と関連した内容を含めること。
・二次選考の面接では、とにかく自信を持って堂々と話すこと。
以上です。
みなさんが協力隊に合格できることを願っています。