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ゴジラは退化したのか【勝手に映画感想】

こんばんは、"もっちゃん”です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。

先日、ついに『ゴジラ-1.0』を視聴しました。Prime Videoにて。
これまで息子とのチャンネル争いに敗北し続け、平成ゴジラシリーズから昭和のゴジラまで目を通し、やっと辿り着きました。

平成ゴジラ昭和ゴジラも結局は楽しみながら見ていたのですが、やっと心待ちにしていた『ゴジラ-1.0』です。

◯今回観た映画:『ゴジラ-1.0』 2024年 東宝

公式サイトもとてもカッコイイです。
できることなら映画館で観たかった、ということもありますが、これを家でも気軽に視聴できるというのも、良い時代になったものです。

◯概要

焦土と化した日本に、突如現れたゴジラ。残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。ゴジラ七〇周年記念作品となる本作『ゴジラ −1.0』で監督・脚本・VFXを務めるのは、山崎貴。絶望の象徴が、いま令和に甦る。

公式サイトintroductionより引用

ゴジラが“絶望の象徴”とされているところが少し意外でもありました。
ただ、映画を観てみると、まさに“絶望の象徴”

『シン・ゴジラ』ともまた趣向の異なる作品でした。

◯戦後の絶望感とゴジラ

本作では、ゴジラが戦後の日本に押しかけてきます。
これまでのゴジラ作品と比較して、ゴジラが人々に襲いかかる様子が鮮明に描かれています。

ゴジラ(最終形態ではない状態)が人間に噛みつき、ぶん投げる
容赦無く人間を踏み潰していく姿には驚きました。
(息子には観ないようにさせました。)

もはやジュラシックパークのティラノサウルスを思わせるような振る舞いで、それこそ恐怖の対象でしかないゴジラでした。

それが戦時中に、戦地にやってくるわけですから、たまったものではありません。
踏んだり蹴ったりとは、こういうことでしょうか。

以前、戦争にまつわる小説『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』を読み、以下のような記事を書きました。

特攻隊がどのような心境で戦地に赴き、そこからどのような心境で逃げ出していくのか。この作品でなんとなくイメージしていたこともありましたが、
その状況にゴジラがやってくる絶望感といったら、この上ないと思います。

神木くんがその心を上手く表現しながら演じていて、感動しました。

戦後、無(ゼロ)になった日本を、負(マイナス)に陥れる、非常に恐ろしい存在のゴジラ。

これまでは人間に警鐘を鳴らすような展開だったゴジラが、
『シン・ゴジラ』のあたりからそれこそ真に理不尽にやってくるようになっているのは少し切なくもありました。

◯ゴジラのフォルムについて

今作のゴジラは凶悪すぎるフォルムです。
昭和ゴジラのような可愛さはありません。

四肢はシン・ゴジラ等でのゴジラよりも長く、筋肉質であり、その動きの俊敏さもこれまでのゴジラとは異なります。

背中のトゲトゲに至っては、「こんなにあったのか」「こんなに大きかったのか」と思わせるほどのものになっています。

ただ、背中のトゲトゲに関しては、ワクワク感をくすぐる演出もありました。

ゴジラが放射熱線を出す際に、背中のトゲトゲがゲーミングPCのごとく光りだし、エントリープラグのように装填されていく感じ!

映画の展開的には恐怖の流れではあるのですが、どこかワクワクしてしまう自分がいました。

単純にカッコ良くもあり、映えているゴジラだと思いました。

◯ゴジラは退化した?

これまでのゴジラを考えてみると、設定した時代的には一番初期にあたるものだと思います。

そう考えると、
本作ゴジラ→昭和ゴジラ→平成ゴジラ
になります。

絶対に今作のゴジラが一番凶悪であり、強いです。
戦後間も無く現れたゴジラが一番凶悪であり、昭和になると、プロレス的なゴジラになるわけです。

もはやゴジラに関しては最初の設定とかはどうでも良く
各作品の中でそれぞれのゴジラが描かれていく流れになるのかもしれません。

ただ、一連の流れがなくなってしまうのも少し寂しく思いました。
ゴジラの子孫の設定とか、怪獣たちも含めて無くなってしまうのでしょうか。

なんとなくゴジラが“恐怖の象徴”としてのみ描かれ、排除される対象とだけなってしまうのは悲しくもあります。

でも、次の作品にも期待です。

◯映画タイトルと音楽

個人的に印象的だったのは、映画内でのタイトルの出どころと音楽です。

タイトルの出どころは秀逸だと思いました。詳しくは書きませんが、ものすごく印象的でした。

また、良いと思ったのは音楽です。
というか、ゴジラのメインテーマに関してだけです。
もはや他の音楽の印象は薄い気がします。
『シン・ゴジラ』のようにエヴァを想起させるような感じだったり、昭和ゴジラのチープなSF感のある音楽でもなく、
なんとなく映画にあった音楽だったような気がします。

毎度のことながらゴジラのテーマではあるのですが、ここぞというところで出てきます。

今回は戦いのシーンがえげつないこともあってか、息子はそこまで楽しめていなかったかもしれません。
ただ、メインテーマが流れた時は大興奮でした。

軽快なテンポながら重厚なゴジラ感を残したサウンドであり、シーンを色濃く印象付けるようなものでした。
非常に映画にあっていて良かったと思います。

◯泳ぐゴジラが怖い

最後に。

この映画で一番イメージが残っているのは、

ゴジラが泳いで追いかけてくるところです。

怖すぎる。

少し水中のようすもイメージしてみたのですが、なんか想像がつきません。
ただ、海面より上に出ている部分の恐怖感は半端ないです。

ぜひみてみてほしいものだと思います。


そんなことを考えた作品でした!

楽しみにしていただけに、観ることができて満足です!

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