「僕は、そうは思わない」って、言ってもらいたい【読書のキロク・サクッと本】
こんばんは、"もっちゃん”です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
今回は伊坂幸太郎氏による『逆ソクラテス』という本の【読書のキロク】です。
最近は少しずつ教職大学院生活も忙しくなってきて、書籍を読むまとまった時間がとりにくいように感じています。
今回のように、サクッと読める「サクッと本」がこういう時に重宝します。
◯今回読んだ本:『逆ソクラテス』 著者:伊坂幸太郎 集英社
文庫本で読みました。Audibleで聴くこともできるようになっていて、ふと目にしたもので手に取りました。
◯概要
少しだけ内容が通じている短編集です。
どの作品も主人公は小学生などの子ども。
いろいろ個性的な登場人物が出てきます。
平凡な(?)子どもや、少しませている感じの子ども。
イジメっ子や、変わり者まで。
ドキドキ、ワクワクしながら、それぞれの話を読み進めることができました。
◯ちょうどいい「サクッと本」
本作品は、短編集でもあり、それぞれを読むのにそこまでの時間は要しません。
私にとって、スキマ時間でサクッと読める「サクッと本」です。
個人的に、この「サクッと本」という表現が好きで、使いまくっています。
ぜひ、使ってください。
自分で思いついた言葉だと思っているのですが、すでにご使用の方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
さて、本書は短編集とはいえ、一つ一つに読みごたえがあります。
その短編1つずつは通して読みたい気持ちになるように思います。
ある程度ページ数を把握して、時間を計算して、短編ごとにまとめて読んでいくことをオススメします。
◯「僕は、そうは思わない」
「僕は、そうは思わない」
これは、短編集の中でも『逆ソクラテス』に出てくる少年が口にする言葉です。
また、周囲の少年たちに口にしようと声をかける言葉でもあります。
この言葉というかマインドセットが、少年たちの目的である
「教師の先入観をぶっ壊す」
ことにつながっていくわけです。
インパクトのあることばです。
これを口にできる子どもというのも、たいしたものです。
教員という立場から読んでいると、子どもに言われたい、とも思う言葉です。
正確に言えば、こう言える子どもであってほしい、というところでしょうか。
実際に現場で言われた時に、どのような心持ちになるのか、自分の先入観を疑うことが生じるのか、わかりません。
ただ、自分の心情の変化に興味はあります。
◯教師の視点から読んでしまう悲しみ
子どもが主人公の話だったり、学校が舞台の話だったりすると、なんとなく教師の立場を持ちながら小説でも読んでしまう自分がいます。
登場人物の追体験ができる、とか、没入感を持って作品に臨める、とか。
それが良いことのような気もしています。
一方で、主人公の心持ちになって考えてみたり、自分の幼少期を思い出しながら読んでみたり、といった
みずみずしい情緒を持ちながら小説を読んでいる感じが薄れてきている感じもします。
自分は純粋に作品を楽しむことができているのか、などと考えてしまう自分もいて、少し悲しい気持ちにもなります。
せっかくの小説だし、頭をリフレッシュして読みたいものです。
◯中学生にもすすめたい本!
なんだかんだ言って、本書を読んで一番楽しめるのは中高生くらいかと思います。
もちろん大人でも楽しく、すっきりした読後感を味わうことができますが。
小説との出会いという意味では、中高生あたりくらいがクリティカルな感じがしました。
(小学生だと、少し面白さが伝わりきらないかも。)
ぜひ、学級にもこっそり置いておきたいと思います。
そんなことを考えた1冊でした!「サクッと本」はいいですね!
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