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春待つ人の心理状態
「ヨルシカ」の曲聴いてたらやたら
「春」って言葉が出てくる歌が多くて
この人ホントに春が好きなんだなと思った。
自分の勝手な好みで言うと、
季節の中で「春」ってそれほどでもない。
もちろん嫌いなわけもないけど、
なんかイメージがボヤッとしている。
そこがいいんだろうなとも思う。
春は花が咲くからいいのか。
人が春が好きな理由はたぶん、
辛い冬を終わらせてくれるからだろう。
と言うことは・・と、ふと思う。
それって本当は
あなたは冬のことが好きなのでは。
だってずっと冬のことを考えている。
冬がなければ春の良さはないことになる。
なんかひねくれた考え方だけど。
春に似た言葉に「晴れ」がある。
関係ないとは思うが語感が似ているのには
少し理由があるのではないかと思う。
晴れるためにはその前に雨や曇りが要る。
ずっと晴れが続くこともあるが
その前には必ず晴れていない日がある。
春は冬という雨が止んだことかもしれない。
しかし晴れが好きな人が
本当は雨が好きなんだとは思えない。
春が好きな人もやっぱり
冬が好きなわけじゃないのかもしれない。
とはいえやはり、
春を思うのは春が来る少し前な気がする。
春を待っている気分がみんな好きなのだ。
そうやってやっと春が来て、
気づいたら夏のことを考えている。
なぜあんなに春のことを思っていたのか。
すぐ夏が来るのに。
最近は夏がやたら長いから、
夏はなかなか行ってくれない。
早く涼しくなってくれとは言うが、
なぜか秋待ち人というひとはいない。
不思議だ。
秋はやっぱり寂しいイメージがあるから
待っていてはいけないと思ってしまうのか。
それともその後に来る冬が見えるから
尻込みをしてしまうのか。
そして実際に秋が来ると
ちゃんと味わう前にもう冬が来る。
「冬が来る前に」という歌があるくらいで
こっちは来てほしくない気満々だ。
そんなに嫌わなくてもいいのになと思う。
冬も結構長いのに、
年が明けた瞬間「新春」なんて言うし、
二月になれば「早春」なんて言う。
どう考えてもまだ春じゃない。気が早い。
気分だけでもということだろう。
春待ち人はせっかちである。