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あの角の先

よく小説なんかで
「あの日あそこであの角を曲がらなければ、
 私の人生は変わっていただろう…」
なーんて言うじゃないですか。

そこまでのことは、さすがにないけど、
「もし違う道を選んでいたら」
ってちょっと思ったりすることはあります。

飲みに行った店で偶然ライブをやってて、
それ見てたら
「もし自分が音楽系にすすんでいたら…」
などとふと考えてしまいました。

勉強キライで美大に行った経緯を考えると、
音楽の方にすすんだ可能性もないとは言えず…。

たぶんそしたら、あんなふうに
あんまり売れないバンドなんかで(失礼)
どっかの小さな店でライブなんて
やってんじゃねーかな。と思ったわけです。

それはそれで楽しいんだけど、
やっぱり目立たないと満足できないだろうから、
なんかあの手この手をいろいろ考えて、
そのうちCMの音楽屋さんになってたりして。

ひょっとしたら、違う道を選んでも、
結局、今いる場所は、
たいして違わなかったりするのかも…。

まだ人生途中なんで、結論は出せませんが、
なんとなく「こうしたい」と思って生きてたら、
どういう道を通っても、
同じところに近づいてくのかもしれないですね。
まあ、思い通りにいくわけでもないしね。

あの山の向こう

友だちが長野に移住することになって、
大学の同級生なのですが、
もともと神戸の人で、大学で金沢に行って、
東京で仕事して、辞めて長野に行くという…。

彼が大学時代描いてた絵に入ってた言葉で、
「金沢が好き。神戸はもっと好き。だけど
 東京って好きなんだ」ってのがあって、
(なんで覚えてんだろうって思うけど)

僕らの世代はやっぱ東京に行かなきゃなって
みんな思ってましたからね。時代ですねえ。

今とちょっとニュアンスが違うのが、
もちろん仕事が、ってのもあるけど、
もっと漠然とした憧れがあったんだよね。
今よりもっと遠いところだった。

で彼は東京で原宿に住んだりしてたんだけど
今度は山の中?に住むらしい。

もしあの日あの電車に乗らなかったら。
逆にもっと遠くのチケットを買ってたら。

いろんな選択肢を選んだ結果が今で、
そう考えるとおもしろいですよね。

そして今もどこかへ行く道の途中で
きっとどこかにまた選択肢がある。
あの角は無限にあるから。

おじさんはすぐに昔のフォークソングの
歌詞みたいにまとめようとするから
よくないですね。

次回の言葉は「気配」です。


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