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盂蘭盆

お盆ですね。
このお盆、なんでボンなのか知ってます?
もともとは「ウランバーナ〔梵 ullambana〕」
というらしく当て字なんですねえ。裏盆。

で、この「うら」も
ホントは盂蘭盆と書くらしいです。
これも当て字なんだから
「ホントは」ってのもへんなのですが…

この盂蘭盆、
「うらぼん」と打って変換したら出たんで、
最初、間違ってると思ってしまいました。

そんでさらに変換したら「裏本」だって…
かなりなつかしいコトバに
出会ってしまった感じ。
絶滅した言葉かと思ってましたが…。
今どき需要ないですよね。
「本の裏」ならわかるんですが。

面は表で裏は裏

「裏」って物理的な面裏の裏という意味と
「隠されたもの」という意味があります。
裏本は後者です。

表は物理的なときは「面」って書くのに
裏は全部裏なのでややこしい。
面はこっちに向いてるのが当たり前なので
そのまんまで表ってことか。
裏だとわざわざ裏面って言う。
なのに表面って言葉もあったりする。

なんかわかりやすいのかわかりにくいのか。
いや、わかりにくいですね。

裏の価値観変化

ほっといても面は表。
だからほっといては見えないのが裏。
普段は隠されている。
だからなんか怪しい。

そう思うと「裏」の存在意義も
時代によって変わってます。

昔の裏本や裏ビデオなんて可愛いもので、
パンツはいてると「なんだ、それ『表』じゃん」
なんて言ってましたから。

いまどきは「裏」というコトバが
意味をなさないほどなんでもアリになってる。

隠す。いけないものをちょっとのぞく。
ってのが少年にとってはちょっと
わくわくする感じではあったのですが…

中学生のころの自分をタイムマシンで連れてきて
いまのエロサイト、見せてやりたいですよねえ。
きっとびっくりするんだろうなあ…

日本語の裏

お盆からとんでもない方向に話がそれて
ご先祖さまがお墓の裏から怒って出てきそう。
いや、この裏は物理的な裏です。

裏盆って盂蘭盆の終わりの頃って意味もあって
この場合は時期を表してることになります。
メインかメインじゃないか、の裏ですね。
後夜祭みたいなもんか。

そういえば先日「先」って言葉が変だ
という話になったのですが、
先って前後で言えば「前」なはずなのに、
5日先、って言うと「後」になる。

日本語ってこういうふうに
やたらと意味に広がりがあって、
外国の方はすごく苦労するらしいですね。
まあ日本人がわからんまま使ってるって
ことだけな気もしますが。

次回の言葉は「風」です。


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