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2017年3月の記事一覧

科学者はみんな
人生の無意味さに気が付かないふりをしている

思い出せるのはお別ればかり
明日のあなたも振り向かない
けど秘める思いは傷つかない

この夜を最後に
私はもう夢の中で君を待たないことにした

私なしの、君の幸せを願えない私はわるい子
配給される愛の本質が
望んだそれじゃないって気づいてるけど

春霞が網膜を冒すような日
ものたりなさが指先に溜まっているような
いつのまにかどうでもよくなったことが危うい
甘いお菓子では心の隙を埋められないよ

最後の一滴まで飲み干して
夜は白く
朝は永遠

憂鬱の肩で寝過ごして
記憶もあやふやな満員電車

風が攫う髪を渡って
生きるたび
生きるほど

私が変わってもあなたは分かると言った

絶対的な光の隙間から
溢れ出た闇はひとくちでいいや

いつか壊れる恋で君の行く末を塞ぎたい

すこしずつ言葉が手段に色を変える
妖精は遠く、神さまは近く
土星に見張られたまま、
この街でよく生きていると褒めて

形容詞が色を変える
私は誰かを操るために
言葉を使うようになった

嘘を見抜かない優しい人たちは
私のこと無責任に心配している

恋を煮詰めて残ったのは嫉妬にも怒りにも見える
あたしは辿り着いてしまった
あたしは気づいてしまった

ほしかったのはあなたじゃなくて
あなたが持っているものすべて

こんなものは恋ではなくて
即刻手放すべき夢の影
たとえばあたしはあなたの側で
きっと正気でいられない