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闘アレ生活(13) 〜駅弁はほとんどNGなんだけど(シウマイ弁当も泣)、菜食弁当という逃げ道ができた篇

57歳のある日、いままでアレルギーなどひとつもなかったボクが、突然アニサキス・アレルギーになった。そして、ほとんどすべての魚介類が食べられなくなった。いまは魚系のダシやエキスまで避けている。
そういう生活とはいったいどういう感じなのか、ちょっとだけリアルに知ってもらうために、ちょぼちょぼ書いてくシリーズです。
暗くなる話も多いけど、リアルに知ってもらうのが目的なので、申し訳ありませんがご理解ください。
「闘アレ生活」の過去ログや他記事はこちら


駅弁がほとんどNGだ。

連載で書いていたくらいは駅弁にくわしいのだが、その知識もムダになってしまった。

アレルギーで魚介類がダメでも「牛肉弁当」や「鳥弁当」を食べればいいじゃん、って思うでしょ?

これがですね、びっくりするほど「さばエキス」を使用しているのだ。

なんで牛肉弁当や鳥弁当にさばエキスを使うかなぁ・・・(泣)

もちろん使ってない弁当もある。
でも使っているものも多い。
甘く考えて何気なく食べちゃうととても危険なのだ。

だから混んでいる売店の前でいちいちこんなことをやらないといけない。

「すいません、アレルギーなので原材料を知りたいので、その牛肉弁当を見せてもらえますか? 
あ、弁当本体を見せて下さい。裏面を見たいので。
・・・あ〜『さば』使ってるか・・・
すいません、じゃ、そっちの鳥そぼろ弁当を見せてくれますか?
・・・うわ、これも使ってる・・・
ええと、(後ろの人たちがイライラしているので)あ、じゃあいいです。すいませんでした」

これ、心が折れるの(泣)
でも毎回こんなことやってるの(泣)

つか、新幹線とかだと発車時間に急いでいる客ばかりだから、売店前で粘れる時間も限られている。迷惑なのだ。

そんな中で売店前でいろんな弁当をチェックする大男って、なんか老害クレーマーみたいでホントいや。ただ泣きたくなるの by 中山美穂。


というか、いつも食べていたシウマイ弁当が食べられなくなったのが痛い
痛くて辛い。
辛すぎる。

シウマイにホタテを使っている上に、マグロの照り焼きが使われている。魚介を練ったカマボコもNGなのだ。

崎陽軒のイベントで登壇したり、シウマイ本(シウマイ弁当食べ方図説)に載るくらいは「シウマイ弁当ラバー」だったので、ホント、マジつらい

こんなに愛しているのになぁ・・・。

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まぁ、そう、人生とはつらいことだらけなのだ。
サヨナラダケガ人生ダ。
駅弁も諦めよう。
おいしくなさそうなサンドイッチで済ますか、もう食べないか、だな。

とはいえ、駅弁がないと出張や旅の楽しみも半減するな・・・。

まぁもう、なるべく旅に出ない、ということかな。
地方は魚が美味しいところばかりだしな(地方グルメガイドや食紀行を書くくらいは地方を愛しているボクなんだけどな・・・)


・・・とはいえ、救いもある

海外からの観光客が増えるに従って、世の中に少しずつ「ヴィーガン」という考え方が浸透してきたのだ。

「日本のEKIBENは魅力的だけど、肉とか魚とか使っているのばかりで、食べられない」と訴える外国人が増え、駅弁を作っている会社もようやく対応しだしたのである。

一部のそういう方向性のお店だけでなく、最大手のNRE(日本レストランエンタプライズ)も対応しだしてくれた。

たとえばコレ。

駅弁では初めて「ヴィーガン認定」を取っている。

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新幹線に乗るときよく利用する品川駅の駅弁売り場(改札に入る前のコンコース上)でこれを見つけたときは、本当にホッとした。

少なくともひとつ、食べられる弁当が出来た!


これがどれだけホッとすることか・・・。

これ、まだ新大阪駅では見ていないのだけど、新大阪駅でも置いてくれたら本当に助かるなぁ・・・(もう置いてあったらすいません)(特に新大阪は弁当がまったく充実してないので、食べるものがないので、是非お願いしたい)。

味はあっさりすぎるし、量的にもボクには物足りないけど、贅沢は言っていられない。とりあえず食べられるだけでシアワセだ。

対応ありがとう! NREさん!



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さとなお(佐藤尚之)
古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。