今が本当に辛いなら、今それを書きなさい
おはようございます
今日は「今が本当に辛いなら、今それを書きなさい」というお話です。
このnoteで命をテーマに書こうと思ったのですが、夫の闘病中とお葬式のその前後、実はあまり記憶がなくて書けないのです。今日は、過去の自分の感情や行動は未来の自分の役に立つという話です。
今日はこんな流れで書いてみます!
1、父の先輩だった私
2、ビートたけしさんの交通事故の話
3、福島正伸先生の「真実の」一言
4、素直さと辛さ
5、成功体験と失敗体験
6、答えは自分の中にある
7、そして生きていく
1、父の先輩だった私
今年の2月に母が亡くなり、その後の父の様子を見ていて私は思います
「私は父の娘で人生の後輩だけど、
伴侶を先に亡くすという体験では父の先輩で
父より10年以上前に乗り越えた先輩だったんだ」
ということです。
よく家族を亡くした人が「3年くらいは、時折意味もなく涙が流れます」などと話しているのを聞きますが、人は時間をかけていろんなことを受け入れたり、逃避したり、逆にバネにして強くなったりしますが、今生きているということは何らかの形で「乗り越えた」「またはその途中」ということ。
父は高齢だし、男だし心配していますが、乗り越えて自分を生きられると信じて見守っていますが、「まだお母さんが戻ってくる気がするから片付けないで」という感じでもあります。ごもっとも!!父の気持ち、わかる気がするので優しい言葉をかけていますが、私って父のパイセンじゃん!と思ったりします。
あ、余談ですがよく悲しみの中にいる人に「わかるよ」はNGワードだと言いますね。そうその人の本当の心の内は「わからない」のです。同じ体験した人でもその背景や関係性は人それぞれ違うので本当の意味で「わかる」ことはなく「わかる気がする」という自分の心の声なのです。
2、ビートたけしさんの交通事故の話
もう25年ほど前ですか、北野武さん、当時ビートたけしさんが事故の後にテレビに出るようになって「事故の瞬間の記憶がない」と話していました。
人の脳は本当に辛い記憶は自分の記憶から消すそうなのです。それはなぜか「生きていけないくらい辛い」から「生きるために記憶を消す」というのです。トラウマとかPTSDという言葉は震災後誰もが知ることとなりましたが、そう思うとカウンセリングは偉大ですね・・・。
3、福島正伸先生の「真実の」一言
夫の闘病中、実は私は仕事でも様々な事を抱えて八方塞がりな状態でいました。久しぶりにお会いした福島正伸先生に現状を伝えるといつになく真剣な顔でこんなことを言われました
「サトちゃんが、どんな形でこの状況を乗り越えるかはわからないけど、きっと全てを必ず乗り越えることができる。そして何年後かに笑顔でそれを乗り越えた笑顔のサトちゃんの姿がボクには見えるよ。その時に今の体験はすべて伝説になるから・・・」
えー、そんなふうに全く思えません・・・・涙
「だから、自分が最悪だ!!と思う状況の時は写真を撮っておいて。それが必ず後から自分の伝説になり力になるから」
とおっしゃるのです。相変わらずぶっ飛んでいる・・・。
でもいつもの雰囲気ではなくものすごく静かで穏やかで真剣な目でした。
4、素直さと辛さ
「素直にやってみる」というのがうまくいくコツ。
えー!!という状況を家族で写真を撮ったり、ブスでみじめでやつれた感じの自分の写真も撮りました。
事実を記録に残しておくことが大切じゃないかと匿名で闘病ブログも書き始めたのですが、感情が溢れてきてネガティブ満載のブログになり始めたので辛すぎて途中でやめちゃいました。(今思うと書き方間違えてた・・・)結果、表面を取り繕ったようなブログは書いていましたが、自分のためではなく誰かを安心させるためだったようにも思います。今思うと、それを一定のルールに則ってノートに書くことが大切だったということです。
5、成功体験と失敗体験
人生グラフを書いたことがありますか?
私のワークショップでも使うのですが、人生の時間の横軸、感情の起伏を縦軸でグラフにして自分の人生の上と下のピークポイントの出来事を振り返り「成功した要因は何か」を紐解き、「失敗や苦しかった経験からどう乗り越えたか」などを気持ちと行動の部分をプレゼンするのです。
必ず良いことがあれば悪いこともあるし、上がったり下がったりしながら成長しています。去年の今頃悩んでいた事を思い出してみてください。去年の悩みを今も同じ深刻さで悩み続けていることはほぼありません。人は何らかの措置をして好転するか、状況が変わるか、気にもならなくなるか、一年も経てば何らかの次の動きが始まっています。
そう、悩んでいる立ち止まっている状況とは「動けないでいる」ことでもあり、そのヒントは何らかのきっかけでアウトプットすることから、その打開策見つかるきっかけがあるのです。
そう、私自身も「記憶がない」と書けない、書けないからnoteが止まる、じゃあ、「書けない」と書けばいいんじゃん!という行動を起こしています。(←いまここ)
6、答えは自分の中にある
私は、たまたま人に向き合う仕事をしています。いろんな人の話を聴いたりいろんな人から相談を受けたりしますが、自分自身のことをインタビューされることも多かったです。話しながら気づくのです。書きながら気づくのです。
「あ〜、あの時の勇気あるメールが」
「あ〜、あの時の出会いが」
「あ〜、あの時重い腰を上げて動けたことが」
「あ〜、あの時の大胆な行動が」
「あ〜、あの時のハグが」
「あ〜、あの時我慢したおかげで」
何かを乗り越えるきっかけの一歩は、実は自分だったりします。
そうなんです。人は外に外にと楽な答えを見つけたくなりがちですが、そんな時こそ自分自身の過去の何かを乗り越えた体験が活きてきます。偉人伝から学ぶのも映画を見るのも、私たちはその人生から学び、勇気をもらったり感動して人に優しくなれたりするから。
その偉人伝は
「いついつ生まれました、楽しく遊びました、友だちにも恵まれて学校へ行って幸せな結婚をして、楽しく仕事をして、いついつ死にました」
なんて、お話はまず聴いたことがありません。
出生の秘密、裏切り、悪者、事件事故、嫉妬、孤独、病気、苦悩・・・
うぅ・・・書いてみても、心が重くなってきます・・・。
それを華麗に乗り越えて解決したり、たとえ解決できなくても課題に対して諦めないで向き合うプロセスが、ドキドキハラハラするし見ていて勇気が湧いてきて気持ちがいいのです。
7、そして生きていく
お釈迦様は四苦八苦をこのように伝えました
四苦八苦(しくはっく)とは、仏教における苦(ドゥッカ)の分類。根本的な苦を、生・老・病・死(しょう・ろう・びょう・し)の四苦とし
生苦: 生まれることに起因する苦しみ。
老苦: 老いていくことに起因する苦しみ。
体力、気力など全てが衰退していき自由が利かなくなる。
病苦: 様々な病気があり、痛みや苦しみに悩まされる仏教問題。
死苦: 死ぬことへの恐怖、その先の不安などの自覚。
根本的な四つの苦に加え、
愛別離苦(あいべつりく):愛する者と別離すること
怨憎会苦(おんぞうえく):怨み憎んでいる者に会うこと
求不得苦(ぐふとくく) :求める物が得られないこと
五蘊盛苦(ごうんじょうく): 五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならないこと
の四つの苦を合わせて八苦と呼ぶ。
とありました。(Wikipediaより引用)
人生では誰もが四苦八苦することに何度かは出会います。自分で乗り越えるきっかけを掴むためにも、歴史から学び、人から学び、何より自分自身から学ぶことが大切だよ、だから「書いておく」って大事だよねってお話しでした。
それを原田式日誌では効果的に内省をしながら目標達成することがセルフマネジメントできるようになっていて、私はこの手帳「スタープランナー」を使っています。
四苦八苦を楽しんで向き合っている人のことを最高の敬意を込めて「変態」と呼ぶのはこの辺りを考えてみると納得ですね。私も書きながら色々なことを少しだけ思い出してきました。
写真は、2009年の夏。毎年友だち家族と3家族で沖縄へ行っていましたが、その年はうちの夫も行けるようにと蒲郡のホテルを予約してくれました。結局夫は行けず、一度は「やめとくわ」と言ったものの、夏休みの息子たちを数時間だけ連れて蒲郡まで行き、食事だけ参加させてもらい、そのまま病院に引き返しました。数時間のリゾート気分で化粧をして夏気分のサンドレスを選んだあの時の謎の気持ち、友だちと記念にと写真を撮ったあの時の気持ちも今でも覚えています。ずっと支えてくれた友だちたち。ありがたいな〜!書きながら感謝の気持ちも蘇ってきました。
ということで・・・
私たちはどんなことがあっても、生きていくのです!!
今、何を撮りますか?
今、何を書いておきますか?
今日のあなたが、未来の自分をつくる。
自分のいのち、抱きしめて生きよう!
はぐはぐ。