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カレーなるジャーニー(革命編①)

カレーなるジャーニー、今回は革命編です。

これまでもおいしいカレー屋さんには数多出会ってきましたが、久々にガツンとやられたのが、OLD NEPAL TOKYOです。

その名の通りネパール料理のお店で、昼はダルバートのランチ、夜はネパール料理の可能性をとことん追求したコース料理(予約のみ)となっております。
※ダルバートというのはダル(豆のスープ)+バート(ご飯)に数種類のカレーやおかずを組み合わせたネパールの定食スタイルです。

雑誌で見かけて気になっていたのですが、夜のコースはなかなか気軽に行けるお値段ではないのでチャンスを窺っていたところ、妹が私の誕生日祝いで予約してくれました!

お店のある豪徳寺という場所は初めて訪れたのですが、いろいろ面白そうなお店がありました。ただし、カレーを堪能するためにもここは我慢してお腹を空かせて行きましょう(笑)

OLD NEPAL TOKYOは駅から商店街を少し行ったところにあり、いわゆるカレー屋さんとは一線を画したスタイリッシュな外観です。

ちょっと早く着いたので2階に併設されているスパイスショップ(sunya)を覗いてみました。

こちらのお店では、ネパール料理で使われる様々なスパイスの他、書籍や雑貨なども取り扱いがあり、もっと早めに来てじっくり見たかったくらいでした。私は店主の方が出しているレシピ本と(何故かネパールではなくスリランカの)カレーキットを購入しました。

程なくして予約の時間になったので、下の階のお店に向かいます。

内装も雑多なイメージが多い(それはそれで好きですが)カレー屋さんとは違って、高級レストランの雰囲気です。私達の席は入り口を入ってすぐの大きな木のテーブルでした。他にはカウンター席と壁を挟んだ反対側にもテーブル席があるようでした。

テーブルにはコースメニューが置かれており、読むだけで期待が高まります。

ドリンクもお料理に合うビールやワイン、スパイスを使ったカクテル、ノンアルコールドリンクなどが揃っています。どれにしようか迷いましたが、私は結局ノンアルコールのカクテルをオーダーして、お酒は妹の頼んだものを味見させてもらうことにしました(笑)これが、今まで飲んだことのないような不思議な味と香りなのですが、主張しすぎることもなく、のちに登場するお料理との相性もばっちりでした。

全員が揃ったところで、お料理の説明がありました。ネパールでは軽食のカジャとメインの食事のカナというものがあり、コースは前半のカジャの後、後半のカナ(ダルバート)という流れになっています。今回のコースはネパールのジョムソン街道をトレッキングしていく旅をイメージ(ムクティナートからポカラまで)されたそうです。

説明してくださったスタッフの方の落ち着いたトーンの声とちょっと薄暗い照明も相まって何だかテーマーパークのアトラクションが始まるようでワクワクします!

※ここからのお料理の紹介は例によって記憶が曖昧なところがありますが、ご容赦ください。

〇チベタンブレッド

まずは山小屋で食べる朝ご飯をイメージしたチベタンブレッドです。素朴な味わいながら、添えられた薪の香ばしい香りはちみつバターの甘い香りで一気にノックアウトされました。正直単品でもっと食べたいと思いました(笑)

〇リンゴ

山小屋を出発して途中の休憩ではリンゴをいただきます。これもただのリンゴではなく、風の強い道中で口に入った砂埃を再現するために菊芋が添えられていました。目を瞑って味わえばもうそこはネパールの山の上、どこからか乾いた風が吹いてくる気さえします(笑)

〇蕎麦のロティ

ザクザクしたロティとほくほくしたフィリングとなめらかなペーストが三位一体となった触感の楽しい一皿です。

〇魚のスープ

あっさりした国産ナマズのスープ。コリアンダーとほろ苦いこごみがアクセントに。

〇鴨のバーベキュー

現地の村に立ち寄ってBBQに参加させてもらった設定で。薪で焼いたスモーキーな香りが堪りません。

5感をフルに刺激するコースで本当にネパールを旅したかのような体験でした。

そしてポカラに到着したら、お待ちかねのカナ(ダルバート)です。

一人前のプレートではなく、ダル(豆のスープ)とバート(ご飯)はそれぞれにサーブされ、その他のカレーやおかずは大皿からよそって食べるスタイルです。まるでネパールの家庭にお邪魔して一緒に食卓を囲んでいるような気分になります。

スタッフの方の助言に従ってまずはダル(豆のスープ)を一口、バート(ご飯)にかけていただきます。優しいけれど奥深い味わい日本の味噌汁にも通じるものがあります。それからカレータルカリ(野菜のおかず)、サーグ(青菜炒め)、アチャール(箸休め)などをお好みでいただきます。それぞれに食べても個性豊かでおいしいおかずたちがプレートの上で混ざり合って様々な味わいを魅せてくれます。ダル(豆のスープ)とバート(ご飯)はお代わり自由なのですが、お代わりのダルが熱々なのもいいです。

大満足でお腹いっぱいになったころにデザートがやってきました。デザートは別腹ということで(笑)

今回は私の誕生日ということで妹が誕生日プレートをオーダーしてくれました。

花びらとパウダーシュガーのデコレーションが華やかなプレートでテーブルに到着した瞬間、思わず「うわぁー」とため息が出ます。プレートは大きいですが、デザート自体(濃厚なチョコレートのデザートでした。)は小ぶりなのでぺろっと食べられました。

そのあと通常のデザートもいただきました。

こちらはキンキンに冷えた錫のお皿(有名な金沢の曲がるやつです。)に乗ってやってきたコーヒーのクルフィ(アイスクリームのようなもの)です。ほろ苦いコーヒーの香りが名残惜しさを感じながらも締めにふさわしい逸品でした。

感動に酔いしれているところにシェフの本田さんがご挨拶に来てくださいました。気さくな方でついついしゃべりすぎてしまいましたが、感動を直接伝えられてよかったです。

コースの内容は定期的に変わるそうなので、必ずやリピートしようと誓って家路につきました。

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