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続・昔好きだった人

先日、この投稿をしてからも何かが釈然としなかった。

しんとした静かな寂しさのような何かが胸の奥に居座って離れない。

ヨガをしたり掃除をしたり体を動かすと寂しさはなくなったように感じる。でも、しばらくするとまた戻ってくる。

いやいや、傷ついたっていっても、そこまで痛手のある失恋というわけではなかったでしょうに。

自分と対話する。

「傷ついたことを受け入れてあげよう」なんて自分で書いたものの、「はて、実際、そんなに傷ついたんだっけか?」と不思議になってしまうくらい、その当時の痛みを思い出すことができない。

だけど、モヤモヤも消えない。

一日そんな感じで過ごして迎えた夜、わたしは思い出した。

筋肉反射テストで内観を深めるという手法があるじゃないか。

一言で言うと、自分で自分の筋肉反射をテストして潜在意識からの答えをもらう、ということができるんである。具体的には、考えうる感情を並べたチャートというのがあって、モヤモヤしている今の状態について、「このチャートの中に該当する感情はある? あるとしたらどれよ?」って潜在意識に聞いていくのだ。

すると、思いがけない、でも言われてみるとドンピシャとしか言いようがないキーワードに行き当たった。

「疎かにされる」

ああ。

前の投稿に自分でも書いていた。

けれど、だんだん距離を置かれるようになった。

わたしは、そこに傷ついたんだ。

どう考えてもただの仲のよい友人ではない、互いに好意を抱いていることが明白な付き合いを、それなりの期間続けていた。なのに、いつからか向こうが明らかに自分と距離を取り始めた。その理由は告げられなかった。

改めて話すほどの深い関係じゃないと向こうは思っていたのかもしれない。あるいは、傷つけてしまうだろうことが怖くて対峙できなかったのかもしれない。

いずれにしても、自分が疎まれている、というか、連絡をもらっても困る存在にそうと知らずしてなっている、ということにわたしは傷ついた。

自然消滅を狙って逃げるようにいなくなろうとされていることに傷ついた。

わたしの気持ちはおろかわたしという存在そのものを大事にされていないように感じて傷ついた。

そうか、自分が傷ついていたのは疎まれたことだったのか。

そう納得したら、ぞわぞわとした何かが腹の底から胸のところまで迫り上がってきて、悲しみがやってきた。

そうか、そうか、あんたが悲しかったのは、そこか。

振られたことより、振られたときのやり方に傷ついてたのに、「振られてつらかったよね」って声がけしても、そりゃ、反応なかったわけだ。

「適当に扱われた気がして傷ついたよね」と声かけたら、「せやねん。せやねん」ってエセ関西弁を返してくるくらいカラッと元気な自分が戻ってきたわ。

ちなみに、この内観ワークには続きがあって、あと二つチャートが用意されている。

一つはそのとき「言って欲しかった言葉」。

もう一つは「ハイヤーセルフ(より視座の高い自分自身)からのメッセージ」。

いずれも筋肉反射で選んだものが、これまた深く納得のいく内容で、わたしは唸った。

キンハン*、すげぇ。   *筋肉反射テストの俗称

と、ここまでたぶん10分。

気づけばモヤモヤも悲しみも薄くなって、その彼の素敵だったところ、一緒に飲んだり遊んだりして楽しかったこと、若き自分のウキウキとしたトキメキなんかが次々と思い出されて、「わたしの人生にキラキラした思い出をありがとう」みたいな気持ちが自然と出てきた。

栓が抜けたみたいだ。

“エネルギーのブロック”という表現は、捉えどころがない気がしてあまり好きじゃないんだけど、でも、あえていうと、癒えていない傷って、自分というエネルギーシステムの自然な流れを押し込める栓になっているんだと考えている。

栓があっても生きていけるし、栓を抜かなくても幸せであれる。栓がどこにもない人生を送っている人なんてきっといない。

ただ、魂の望みを叶えるにはその栓は取っておいた方がよさそうだ、というときに傷の存在を浮かび上がらすってことを生命体としての自分がするんだと思う。そこを見て、癒すと、栓が抜けて本来のパワーをもっと使えるよ、と伝えるために。

だから、傷の存在が浮かび上がることはチャンスなのだ。

ただ、今回学んだのは、傷の存在を認めるだけじゃなくて、その傷がどこのどんなポイントかがわかると治りが速いんじゃないかってこと。

それには自分の潜在意識と対話できる筋肉反射テストって、やっぱり面白いツールだなって改めて思った。

ただ、ツールはあくまでもツールで、どう使うかが大事でもあって。

って、先日の投稿を書いた時点では、まさか失恋の話が筋肉反射テストにつながると思ってもいなかったのに、ちょうどいい具合にわたしにキンハンを教えてくれた滝口いず美ちゃんのワークショップがこの夏、東京で開催されるので最後にお知らせを。

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