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水不足のりんご園と夏休み

お疲れ様です。記録的な消雪だった今年、雪解けが早く気温も高く推移したため例年よりもリンゴの生育が早まり、開花も早く、落花日も早かった。昨年の猛暑や干ばつの影響もあり、全県的にリンゴのカラマツ被害が深刻。いろんな要因が重なり不受精果となるのだが、特に主力品種ふじのカラマツ被害が酷いという。収穫量が5割減などという生産者もチラホラ、、、。春の時点でリンゴが実っていないのだから秋に収穫できリンゴもない。幸い当農園ではそこまでの被害ではないものの、良品果率の低下は免れない。


農業の基本はやはり「お日様」そして「水」

例年ならば6月には梅雨入りし雨合羽を着ての摘果作業となるのだが、今年はほとんど着ていない。小雪だったこともあり、園内の土壌水分量も春先からかなり少なく、ここにきてなかなか雨が降らない、、、。りんごの肥大も鈍化したように感じる。いまの時期は来年以降の花芽形成時期でもあるので日照時間やある程度の土壌水分は必須。どんなにいい土壌でも「お日様」「水」が無ければいい作物は出来ないと改めて考える。

過去最速で一回目の摘果終了

今の時期、リンゴ農家は摘果作業に勤しんでいる。今年はカラマツ被害があったため実になったものが少なく、摘果作業が例年よりも早く進んだ。もちろんスタッフの摘果スピードも上がったのもある。これからはさらに一個一個吟味しながらの摘果作業をしていく。

仕上げ摘果も過去最速で終了

先日二回目の摘果(仕上げ摘果)も終了した。昨年に比べると10日ほど早く終了。今の段階で小さな実、変形果、傷がついたものを摘果して樹に実らせる実を調整する。6月中にすべて摘果作業を終わらせるというのが生産指導ではあるが、すべて手作業であるためなかなかそれまでに終わらせるのは厳しい。ただ今年は例年になく早く終わることができたので、来年の花芽形成も進み来年が楽しみでもある。

意識的に休むことの重要性

農家には休みがない、確かにそうかもしれない。ただ私は仕上げ摘果が終わってから早生品種の着色管理が始まる8月下旬まではゆっくりと過ごしたいと思っている。もちろん妻や母親にも休んでもらっている。農家である以上、作物の生育に合わせた管理や、天気に合わせた管理、、、一日中部屋でゴロゴロすることはないが、気持ちだけでもしっかりと休んでいる。子供のサッカーの送り迎えや試合の応援、エアコンの効いた部屋での読書、家族での外食など。今まで休みなしでひたすら仕事してきたのだから、しっかりと休んで心も体も万全にこれから来る超農繁期に備えたい。

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