「梅」という存在【梅と私の自己紹介】
私が梅に惹かれる大きなきっかけになったのが
小田原下曽我にある「あすなろファーム」の
「杉田梅」との出会いでした。
「梅に衝撃を受けた」と言うと
ほとんどの方が「味」のことだと思われると思いますが、
実はそうではありません。
2022年の初夏、
ジャムにした杉田梅を一口食べたときのこと。
梅が育つ過程で見てきた(と思われる)季節の風景が、
動画としてはっきりと見えたのです。
この梅が
どんな感じの場所で
夏、秋、冬を超え、
春に花を咲かせ、初夏に結実したか
視点的には
梅園とそこにある梅の様子を
人間が記録した第三者的なものではなく、
梅そのものが見たと思われる、
四季の移り変わりの様子
が見えたのでした。
「梅の記憶が、私に中に入った」
とも言えるこの体験は、
自分にとっては初めてのことで、
とても衝撃的なものでした。
「この梅は一体何なのだろう?」
この思いが
梅への大きな興味の一歩となりました。
人間とは明らかに異なる何か、
大きく寛容な流れの中で生きている梅たち。
それに触れると(正確に言えば体内に取り入れると)、
日々の悩みやモヤモヤは、人間だけがやっていることで、
人である自分にとっては一大事のことも、
梅から見れば、全く取るに足らないことなんだなぁ、
という思いがどこからともなく湧き上がります。
スッキリと憑き物が取れたような感覚、
これは「祓え」に近い感覚です。
そして、
私にとって梅は
物質的な食べ物や栄養素と言うより
「エネルギー」や「プラーナ」という言葉のほうが
しっくりきます。
人の中に自然の時間の摂理を取り入れることで、
自分の存在に対しての確かさ(輪郭のようなもの)
が感じられてくる気がします。
そして梅干し作りなどの梅仕事は
ずっと昔から日常的に脈々と続けられてきたもの。
そこに携わることは
自分の命を自分で育むことができることを教えてくれ、
生きる自信の種になるのです。
だから私は、
確固たる理由もないけれど、
ある意味、大きな確信を持って
「梅は人を救う」
と真剣に思っているのです。
「そんな梅という存在のこと、もっと知りたい」
これが私の梅仕事
そして
全ての梅活動
「梅道(うめどう)」
の原点です。
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