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空を見上げて

秋雨前線が通り過ぎて、今日は気持ちのいい秋空となりました。

そんな秋空をビルの谷間から見ていたら、以前お話させて頂いた、とある山伏の方からのお言葉を思い出しました。

数年前にご縁で東北地方でご活躍の山伏の方の座談会に参加させて頂いた時のこと。

質問コーナーで直接お話しさせて頂いた際に

「都会ではなかなか自然を感じる事が少なくて。。」

とぽろりと口にした時、山伏の方から一言。

「空を見上げてますか?」

そういえば、空をゆっくり見る機会は都会ではないなあ、、と思っていると。。

「都会のビルの谷間からでも空を見ることができる。たとえ、その空が小さく、切り取られたような空でも、雲が流れ、青空の色合いも時間で変わって行く。日々、その時々で変化している。」

「どんな場面でも。そこには自然がある。短い時間でも構わないので上を向いて空を眺めてみて下さい。」

その言葉をふと思い出し、都内のビルの谷間から改めて空を見上げて見ました。

直線で切り取られた都会の空。

それでも雲ひとつないすっきりとした気持ちのいいい青空。

ビルの谷間から見える青空に飛行機がきらりと光って見えました。

なんだかいい気分での帰り道、本屋さんで買い求めた本。

42の空の事象を気象の説明だけではなく、関連する詩歌等の文学の紹介もかねてのエッセイ。

例えば、秋によくあらわれる「巻雲(けんうん)」。

「写真(下記)の巻雲も、あくまでも碧く吸い込まれるような空に、繊細に流れている。夏の入道雲を見慣れた目に「ハッ」と緊張感を覚えさせる」(同書p72)

巻雲は、「雲の仲間の中で空の最も高いところに現れ、温帯の日本付近では5~13キロメートルの上空を流れている。このくらいの高さでは夏でも気温はマイナス20~50度と低く、風も強いために雲粒はすべて氷の結晶で出来ている」とのこと。(同書p73)

これからの季節、ビルの谷間から巻雲を見つけてみたいと思っています。






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