新入社員が企業型DCの退職金運用で選ぶべき商品は?
こんにちは。東京都練馬区でマネトレをしているファイナンシャルプランナー(FP)の佐藤彰です。
昨日は、企業型DCで元本確保型の商品を選んではいけないということを特に今年新入社員の方々に向けて書いてみました。
今日引き続き商品の選び方について書いてみます。
企業型DCは強制的に資産運用を始めないといけない点に特徴あり
企業型DCは資産運用が強制されるのが大きな特徴です。
資産運用は、ご自身で「運用をしたい!」と思って始めるのが通常です。
ただ、企業型DCの運用は企業から「退職金の運用のために商品を選びなさい」と言われて運用を開始します。(会社のルールによっては積立金額も)
運用をしたくない場合でも、運用を始めざるを得ない点で、一般的な資産運用と異なります。
ここが悩ましいところであり、元本確保型を選んでいる人もよくわからないから、元本確保型にしている方が多いように感じます。
それでは、資産運用の知識がない状態で運用を始める新入社員の方はどう商品を選んだらいいのでしょうか?
新入社員は企業型DCでどんな商品を選ぶ?
次に選ぶ商品について解説します。
まず、元本確保型を選ばない点は前回お話した通りです。
ここでは、ある程度値動きのある商品を選ぶのがおすすめです。
企業型DCの場合、運用できる商品の数が限られているので、運用する商品のタイプを選べば、ある程度商品を絞り込むことができます。
各商品のリスクとリターンを図にすると、以下の通りです。
この図をみると、取り合えず「国内債券型」は値動きが小さいので選ばない方がいいと考えることができます。
一番ハイリスクハイリターンに分類されていますが、おすすめの1つは海外株式型です。
企業型DCは老後資金で、新入社員のみなさんからすると、運用期間がたっぷりとあります。
その場合は、ある程度値動きのある商品を選んだ方が長い目で見て大きな資産を作りやすいです。
注意点は、海外株式型の中でも特定の国だけに集中投資するファンドは避けるという点です。
今世間一般では、「米国株投資が最強!」という人が非常に多くなっています。
そのアメリカだけに投資をする外国株式のファンドを選ぶ方も多いです。
しかし、みなさんが老後を迎える頃にもアメリカが「最強」かと言われると必ずしもそうとは言えません。
そういう意味では、特定の国ではなくいろんな国に投資をする外国株式型がおすすめです。
この点、外国株式に興味はあるけど、リスクが気になる方であれば、金額をできるだけ少額にして慣れてきたら金額を増やすという方法でもOKです。
おすすめの2つ目は、バランス型です。
資産運用の大原則は分散投資です。
分散投資すれば、値動きの異なるいろんなタイプの商品に投資をすることで、投資している1つの商品の価格が下がっても、他の商品の値上がりで損失をカバーできます。
その観点では、ある意味でバランス型が一番、セオリー通りの投資です。
なぜなら、バランス型は、ファンドの中身に株式、債券、その他金融商品等がミックスされている商品です。
つまり、バランス型を選べば、投資する地域の分散、投資する資産の分散とダブルで分散投資ができることになるわけです。
ただし、バランス型は運用に手間がかかるため、他のファンドよりも手数料が高めです。
もし、他のファンドと比べて手数料が高すぎると感じる場合は、避けた方が無難です。
まとめ
新入社員の方は、企業型DCで外国株式型かバランス型で退職金の運用を始めるのがおすすめです。
資産運用の智識がなく運用を始めてから選ぶファンドを失敗したと後で気づくこともあるかもしれません。
仮にそうなったとしても、最初の1,2年くらいであれば最適なファンドを選びなおすことで十分に退職時の資産形成には間に合います。
こちらに書いていることも参考に今の時点でよさそうなファンド選んでいただければ幸いです。
なお、企業型DCでは企業によっては毎月の掛金額も自由に選べる会社もあります。そこで、明日は投資する金額面について書いてみたいと思います。
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