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ワインの味わいを決める法則

ワインは非常に複雑な飲み物です。味を決定づける要素は多岐にわたり、複雑に絡みあって味わいが形成されています。この複雑性が多くの人にとってワインが難解な飲み物になる原因にもなっています。

この記事では自分の好きなワインを選べるようになるために、ワインの味わいを決定づける要素、法則について解説します!


ワインの味わいを決める法則

ワインの味の構成する要素は多岐にわたり、複雑に絡み合っています。ただし大まかな要素を把握しておけば、特徴を捉えることは比較的容易です。
ワインの味わいは大きなカテゴリーで捉えると

  • ブドウそのものの味で骨格が作られ

  • 生産者の造り方によってワインに個性が足され

  • 完成後の熟成することで徐々に味わいが変化する

という3つの流れで形成されます。
この3つのカテゴリーを捉えやすい形に整理をすると、ワインの味わいを決める法則は以下のように考えることができます。

ワインの味わい=(ブドウ品種 50%) + (生産エリア 20%) + (生産者 25%) + (ビンテージ 5%)

それぞれの要素について詳しくみてみましょう!

🍇 ブドウ品種:50%

まず大前提に押さえてほしいのがブドウ品種です。ブドウ品種は味の決定要素のおよそ50%を占めます。ワインの味の骨格は、原料となるブドウによって大きく左右されます。

ブドウに含まれる成分から、ワインの酸味や甘味、タンニンなどの味の方向性、香りや風味、ボディといった要素もおおよそ決定されます。

なんのブドウ品種を使っているかで、おおよその味わいが判別できるようになります。 自分が好きなブドウ品種を押さえておくだけでも50%は当たりのワインを当てることができるようになります。

🌏 生産エリア:20%

ブドウ由来の味わいをさらに決定づけてくれる要素が生産エリアです。こちらはおおよそ20%を占めます。ワイン(原料となるブドウ栽培)はその生産地の気候や土壌、地形や標高などに大きく影響を受け、国や地区など生産エリアによって特色があります。

もっと微細な世界になると同じ地域でもどの畑のブドウを使っているのかで、ワインの味わいや格付けが変化します。

ワインの世界ではこういった土地の風土や特色を総称して『テロワール』と表現します。
ブドウ品種と生産エリアを押さえておけば、もうワイン中級者です。70%の確率で自分の好きな味わいのワインを探し当てられるようになります。
例えばカリフォルニアのシャルドネ白ワインであれば、凝縮された果実味やコクがあって、樽の効いた味わいと予想ができるようになります。

🏰 生産者:25%

ブドウ品種と生産エリアまで押さえた後は、生産者ごとの違いを捉えてみましょう。生産者によってワイン造りの方針が異なり、唯一無二の個性を与えてくれます。

ブドウの栽培方法や収穫のタイミング、醸造から熟成までの生産過程において、生産者の哲学やスタイルがあり色濃く反映され、ワインの個性を形成していきます。ワインをどう作るのかによって、味わいの25%が決定づけられます。

⏳ ビンテージ:5%

ヴィンテージとは、そのワインのぶどうが収穫された年のことを指します。 ワインの世界では『テロワール』を表現するために、なるべく人の手を加えずにぶどうを栽培するという考え方があります。そのためぶどうを育てるために肥料や水を巻いたりはせず、その年の気候の赴くままに出来上がったブドウでワインを作ります。

こういった背景からワインはその年の気候条件、降雨量、気温などの影響を強く受け、味わいにも違いが生じます。
またワインは完成後も徐々に酸化していくことで、香りや味わいに変化が生まれてきます。熟成による変化は予測しにくい要素になりますが、何年のビンテージのワインを、何年熟成させたのかで味わいの変化も予測することができるようになります。

番外要素:ワインの味を台無しにする保管状態

番外要素として、ワインの保管状態を紹介しておきます。ワインの保管状態は、味わいに大きな影響を与えます。適切に保管されたワインは、その品質と風味を長期間維持できる一方、不適切な保管環境ではワインが劣化し、風味や香りが損なわれることがあります。

ワインにとって劣悪な環境で保管されたワインは、これまで解説してきた法則を無視して、味わいが台無しにされてしまいます。

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