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「1」を聞いて「10」を知るためのコツ

人は意識的、無意識的に外部環境から情報を受け取っています。
例えば本を読むことも、外部環境から文字化された情報を自分の中に取り入れていることになります。

このように自分が外部環境から情報を受取る機能のことを「モーダルチャンネル」と言います。

「モーダルチャンネル」とは、脳が外部世界の情報を認識する際に、その情報を取り入れる入り口のことです。いわゆる「五感」と呼ばれる「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」にプラスして「言語・数式」がそれに当たります。

モーダルチャンネルのどの部分が発達しているかは人によって異なります。
例えば以前書いた歌手の広瀬香美さんは明らかに聴覚優位な方です。

(参照)成功者の告白

また私が通っている整体師の先生は触覚が優れていて、少し体を触るだけでどこに不具合があるかすぐに見つけることが出来ます。また料理人であれば嗅覚、味覚が発達しているかもしれません。

ちなみに私が仕事で出会う発達障害の方々はこのモーダルチャネルの強弱が非常にハッキリしています。(このモーダルチャネルの強弱が障害特性と言ってもいいかもしれません)
言語理解力が非常に強い人、視覚優位な方がいる一方で、聴覚で情報を受け取ることが苦手で、これまで仕事でも口頭だけで指示を受けることが多くて苦労されてきた方もいます。。
また一部にはサヴァン症候群のように一つのモーダルチャンネルからの情報受取に異常な能力を持つ方もいます。

このように自分は情報を受取るチャネルとしてどれが強いのかを知っておく事が重要で、自分の周りの人はどれが強くてどれが弱いのかを把握しておけばコミュニケーションで余計なストレスを与えなくて済みます。

受け取れる情報には奥行きがある

実はこのモーダルチャンネルで受け取れる情報には奥行きがあります(人によって受取れる情報量に差が出ます)。自分の得意なモーダルチャンネルを理解しその能力を鍛えている人と、鍛えていない人では同じ情報に触れても感じ取れるものが全く異なるということです。

私は比較的言語で情報を受け取る事が得意なので、情報は本から得ます。以前このモーダルチャンネルから受取る情報の凄さを実感した経験がありました。
私がマネジメントの勉強をしているときにどうしても理解できない内容がありました。何度読んでも著者が言っている事が理解できなかったのです。私はその部分が気になってしまい、その先を読んでもイマイチ理解ができなくなってしまいました。
そこで国語辞典を取り出してその文章の周辺にある単語を片っ端に調べ始めました。そして単語(名詞、動詞、形容詞)は全て引き終わったのでついに「助詞」まで調べ始めました。

その時に私は「〜をするためには、◯◯を行います」「ため」を辞書で調べました。「ため」にはたくさんの意味があるのですが、その中に

「~のため」は「その物事の目的を表す」

と書いてありました。
その瞬間私はそこに書かれている文章の内容がスゴイ臨場感と共に頭に入ってきたのです。それを書いている著者の「自信」まで伝わってきました。

私は「この著者はどれだけの実験と検証を繰り返して、この一文を書いたのだろう」とただただ感嘆する思いがしました。

先に書いた広瀬香美さんはYouTubeの中で譜面にある休符を見るだけでこの作曲家がどんな思いでここに休符をうったのかをありありと説明することが出来ました(参照

また物理学者は波動方程式を見るだけで超ミクロの世界を想像できたり、相対性理論の方程式を見るだけで時間と空間を鮮明にイメージできるわけです。

自分のモーダルチャンネルで何が優位なのかを知り、それを鍛える事で他人では感じ取る事ができない情報まで得ることが可能です。

ぜひ皆さんも自分が得意なモーダルチャンネルを見つけて、トレーニングしてみてください。

※コーチングのご依頼はTwitterよりメッセージください。

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