高杉和馬
タカスギ カズマ
会社員
年齢:25歳
身長:175㌢
体重:65㌔
血液型:O型
備考:
視覚障害者
潔癖症
美しい物が何よりも大好き
登場作品
『思考の行方』
『想見の果て』
”指先の目“
僕が美しい物に凄く惹かれる様になったのは、
物心ついたすぐくらいの時だった
“ビー玉“
こんなに小さいのに、まん丸で、
キラキラしててとても綺麗だなって初めて思ったんだ。
必死にビー玉を集めて、いつも眺めていた。
そして、いつもリビングで流れていたクラシック
ピンとしたシャツ、全てにおいて綺麗な物が好きになっていた。
8歳を迎える頃、徐々に視界に違和感を覚える様になり
ある日病院にいった帰り道、母親の頬が光ってた
夕日に照らされて少しキラキラしてたから綺麗だった。
その日のうちに事情を聞かされ
自分の目に見える美しい物が見えなくなるんじゃないかって、
凄く不安を感じていた事を今でも覚えている。
そんなある日
親に連れられて行った、家具の展示会
一瞬のうちに心を奪われたよ
一つ一つ職人が繰り出す“技”
あの曲線がなんとも、子供ながらにゾクゾクしたんだ。
美しい物に目がなかったが、目が見えにくくなるにつれ
美しさへの欲求が更に加速していったんだ。
洋服、絵画、風景、どれを手に取っても、その美しさは
感じられなかった、でも
家具はそれを感じる事が出来たんだ
嬉しかった。
家具職人が作り出す美しい曲線、
手で撫でると実感する事が出来て、僕はのめり込んだ
次第に自分の指先からその物を見る感覚を得た時、
僕は暗闇の底から少し救われた気分になったよ。