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⑵ホーチミンの展望台
そこそこ重い荷物を背負ったまま歩いたから、相当な汗をかいた。宿のエアコンが気持ちいい。荷物をベッドに放り出してすぐにシャワーを浴びた。
夜は宿のオーナーがローカルの食事に連れて行ってくれて、ベトナム料理をたくさん食べることができた。どの料理も美味しかったが、貝や海老などの海産物が特に美味しかった。新鮮なのだろうが、毎日毎日大量の貝を獲って、なぜ貝がいなくなってしまわないのかと話をした。
ここホーチミンからラオスのパクセーへ行くには、カンボジアを抜ける長距離バスが一般的だ。宿のオーナーに話を聞くと、彼は12時間?で着くはずが、なんと3日かかったと言う。流石にそこまで遅れるのことも珍しいだろうが、私も以前パクセーからビエンチャンにバスで行った時に、エンジントラブルでバスが止まり、10時間の行程に24時間かかったのを思い出した。そんなことも今になれば思い出となり、旅の醍醐味と言えばそれはそうなのだが、渦中にあるときは半ば自由も奪われて中々に厄介なもので、エアコンの切れたバスの車内の嫌な暑さなども思い出し、携帯で調べると翌々日にパクセー行きの飛行機が出ていたので、そのまま航空券を予約した。
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翌日、早朝に散歩したくて携帯のアラームを鳴らしたが疲れていて二度寝してしまった。ゆっくりと宿で朝食を摂ってのんびり歩くことにした。暑いが、荷が軽いのですいすいと歩ける。
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前日聞いた展望台まで、寄り道しながら歩いて行くことにした。距離はたいした事ないが何しろ暑いので休憩が多くなってしまう。道端に小さな店がたくさんあるので、適当に飲んだことの無い飲み物を買い、空いている椅子に座る。
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展望台はガラガラで、人はほとんどいなかった。アオザイの展示室があって、10分くらいのDVDを繰り返し流している。体格のよい中国人らしき男性と二人で椅子に並んで座り、初めから終わりまで見たがベトナム語で内容がよくわからなくて、なんだかぽかんとしたままビルを出た。
続きます。