今週の頭脳カレーは難波です(8月4日~8月10日)
カレーにはカレーのトレンドがあります。
ここ数年、スパイスカレーが大大大ブレイクしている大阪へ、自分はスパイスカレー目的で行くことができなかった上、元祖とんかつカレーカツヤの前に脊髄反射的に立っていた。
さびれた看板と、暖簾に描かれたキュートなコックの、謎にチグハグしているところが好きで、なんでこんなに好きなのかも、よう言語化できなかった。
ここにはプレーンのカレーがなくて ああ、やさしい。
結局かつを乗せることは決まっていたんですが、ここまで導いてくれるのは”カツヤさん”と”ゆらゆら帝国”しかいないっしょ。
カツカレーは断然ロースかつ派なので、ここはヘレかつを注文。
とんかつカレーC・ヘレ肉(1600円)
なんてこと・・・!
かつの衣はだくだくに隠れている。
つまり、かつでもなく、カレーでもなく、かつカレーとして生きていくことを決意したってことなのか。
とりあえずいただきます。
う、(こんなカレー今まで会ったことがない。)まい。
ヘレカツはさすがのやわらかさと肉肉しさ。
でも特筆すべきはやっぱりカレー。
ソース的酸味と深すぎるコクが味蕾を覆う・・・。
スパイスの香りは、いわゆる”カレーライス”って感じなんだけど、その上に乗っている具材の力が半端ではなかった。
なぜ?
頭が混乱してしまったので、なんとか解明したいと思い、店内の張り紙に目をやる。
年に一度仕込んで 三年間
野菜の凝縮エキスを発酵熟成させ
独自の研究成果により
すばらしい味に仕上げました。
カツヤのカレーの秘密がかかれていた。
1年分の野菜を糖度70%まで炒めて、それを3年間熟成発酵させ、最後にスパイスと合わせる。
いやいや、まじけ?
玉ねぎ20個くらいを飴色になるまで炒めつけたら、嵩は死ぬほどちいちゃくなって、鍋にちょろっとしか残らない経験をしたことがある。
ここまでする脳、イっている。
かっこよすぎ。
胸キュンじゃん。
なぜ、60年前にこのレシピをひらめいたんか。
研究して試行錯誤ができた動機はなにで、エネルギーどこからきたんか。
自分に、ここまでしがみつけるものはあったか、と情けなくすら感じた。
卓上に、エナジードリンクらしき瓶に入ったスパイスパウダーを見つけた。
地獄の言葉で描かれているようにただれているガラムマサラの文字は、いかにもガラムマサラであることを主張してるような。
が、ふりかけてみるとほぼチリ。で、美味しさも辛さもマシマシになった。
上に乗っている黄色のもさもさは、なんだ。卵黄ぽいけど、白身はどこですか。
「真ん中の黄色いのは、卵黄ですか?」
「そう、卵黄ヨ。カツヤだけのマーク。」
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元祖とんかつカレー カツヤ
住所:大阪府大阪市浪速区元町2-6-25(難波駅より徒歩10分)
営業時間:10:30〜20:30
定休日:日曜日
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