コロナ禍の次の時代について、マーケティング視点で考察してみました。【勝手にコンサルティング⑭】
新型コロナウイルスの国内新規感染者数が増加傾向を見せており、予断を許さない状況が続いていますね。
しかし、11月9日に米ファイザーが、新型コロナウイルスワクチンの大規模治験で「90%を超える有効性が確認された」とする中間解析結果を発表しました。安心感が広がり良かったですね。
これにより、ニューヨークダウの最高値更新や、東証終値が29年ぶり2万5000円回復というように、ワクチン開発が進み経済が持ち直すとの期待感が高まりました。この株価は、今現在の実体経済とはかなりかけ離れておりますが、世界的金融緩和の影響もあり、将来的を楽観視する見方が広がったためと考えられます。景気が良いというのは思考がポジティブになるので良いことですね。
さて、ワクチンや治療薬も見えてきたことから、この先どんな時代が来るのでしょうか?経営者やマーケターとしては大関心事です。
ところで、よく次の言葉を目にします。
------------------------------------------------------------
心(考え)が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
運命が変われば人生が変わる。
-------------------------------------------------------------
*この言葉の出典はスイスの哲学者アンリ・フレデリック・アミエルさんとかアメリカの心理学者ウィリアム・ジェームズさんとかヒンズー教が出典という説があります。
これは、人生を好転したければ、まずは自分自身の心(考え方)を変えることから始めようというもの。心(考え方)が変わると、行動が変わり、行動が変わると習慣が変わるという流れが起きます。
しかし、この度の新型コロナウイルスの影響で、強制的に行動を変えられてしまい、順番が狂ってしまいました。
----------------------------------------------------
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、考えが変わる。
----------------------------------------------------
となっていると思います。
コロナ禍で行動を変えることを余儀なくされましたが、この状況が長引くことでこれが当たり前となり習慣化していきました。そして在宅ワークや巣籠など、最初の頃は不自由や不便なことが沢山ありましたが、企業側からも快適に暮らすための提案や、人々もこの生活での楽しみを見つけ、時間とともに進化しています。
また、コロナの影響による企業の倒産や大規模な閉店なども相次ぎ、古いものがどんどん壊されて行っています。
となると、もうこの時点でもコロナ前に戻ることはなく、今の状況がベースとなって次の進化の過程を踏むと思います。
マーケティングは人々の心を把握すること、すなわち価値観を理解することが大事です。人々が購買行動を起こすのは、何らかの直接的な動機や価値観が背景にあるからです。
例えば、コロナ禍でマスクをするのは、「自分をウイルスから守るためと、他の人(特に高齢者)にうつさないようにするため。」、「みんなマスクしているから、自分もしなきゃ。」という動機や価値観があるからです。
人々の考えはどう変わって、これからどのように変わっていくのでしょうか?
まずは、
ワクチンや治療薬に期待が持てるようになって、少し気が緩み外出したくなります。解放感に浸りたいですね。
しかし、まだまだ、感染者数が増大しており、また、冷静に見ればワクチン実用化はまだまだ先のことですから、衛生面で神経を使うことは変わりありません。これが習慣化すれば、意識しなくてもマスクや手の除菌は当たり前となると思います。
在宅ワークや巣籠生活で、楽しみや新たな自分を発見してそれをもっと発展させようと思うかもしれません。
私も、コロナ禍で園芸に目覚めてしまいました。今まで時間に追われることが多かったので、草花を育てるという発想はありませんでした。しかし、家にいる時間が増え、毎日、植木のお世話をしていると、愛着がわいてきて、芽が出たら喜び、つぼみが付いたら喜び、花が咲いたら大喜びするという日々に変わってしまいました。
常に遠くに何か良いものがあるのでは?と思って外に目を向けていましたが、足元をよく見ると、楽しいことがいっぱいあることに気が付いた方も多かったと思います。巣籠生活がどんどん充実していくのではないでしょうか?
また、コロナ禍で、外出するのか、自粛するのか、各自の判断に任せるという事態になりました。在宅ワークで物理的に会社に縛られない働き方にもなり、自己責任、自己管理という意識を持たなくてはならなくなりました。
正しい情報、判断材料を見極める眼力が鋭くなってきたと思います。
他にもいろいろ心(考え方)に変化が起きたと思います。周りの人を観察して、新たなニーズに応えるようにマーケティングをしていきたいものです。