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アメリカ ニューメキシコ州 トリニティ・サイト ロス・アラモス国立研究所 

ニューメキシコ州

 アメリカ南西部。以前紹介したフォーコーナーズ四州の一州。ロッキー山脈の南部の山岳地帯にある。州の南はメキシコと国境を接する。

 州の中央を南北にリオグランデ川が流れる。州都はサンタフェ ( Santa Fe )。州内の最大都市はアルバカーキ ( Albuquerque )。
 中央上、ロス・アラモス ( Los Alamos ) はサンタフェの左。
 中央下寄りにトリニティ・サイト ( Trinity Site ) 。

 中央上寄りにトリニティ・サイト。

 中央にトリニティ・サイト。

トリニティ・サイト

 衛星画像は2024年6月1日。トリニティ・サイトと名付けられた核爆発の実験場。マーカー地点。陸軍の基地、ミサイル発射試験場内にある。ズームイン。

 中央の円形が見えるだろうか。

 参考衛星画像は2023年9月4日。

 フェンスに囲まれたトリニティ・サイト、放射線量は周辺地域の10倍といわれている。

 中央右寄りに爆心地、グラウンド・ゼロを示す記念碑が建っている。核実験の前は、爆弾を投下するために30mの塔がつくられていた。
 左の建物には、トリニタイトと呼ばれる鉱物のかけらが展示されている。爆発の高温下で土壌からできたガラス状の鉱物だそうだ。年に2回、4月と10月に公開されている。

 石積みの記念碑。

マクドナルド牧場

 1942年、マクドナルド家の牧場の周辺一帯は、爆撃訓練場をつくるという理由で政府によって接収された。
 1945年の夏、マンハッタン計画の科学者や支援要員がやってきて作業が始まった。家の中に埃や砂が入らないように、ビニールやテープで窓、すき間が覆われた。
 7月12日、さまざまな資材が到着した。13日、プルトニウム型原爆のコア部分が家の中で組み立てられた。その後爆弾は3キロ離れたトリニティ・サイトに運ばれていった。
 7月16日、人類最初の核実験が行われた。
 参考衛星画像は2023年9月4日。画像下端にマクドナルド牧場跡。

 ズームイン。

 牧場の敷地跡がわかる。

 家屋部分はのちになって陸軍が再建した。ここも公開されている。

ロス・アラモス国立研究所

 州都サンタフェから北西、車で40分ほどの山間地にロス・アラモス国立研究所がある。標高は2250m。マーカー地点。
 1942年にルーズベルト大統領がマンハッタン計画を決定してから、機密保持などを理由に研究所の立地が決まった。この辺境の地で細々と暮らしていたヒスパニック系の人々は強制的に移住させられ、1943年に建設が始まった。研究所の所長には理論物理学者のJ・ロバート・オッペンハイマーが就任。ズームイン。

 完全な砂漠地帯ではない。中央を上から下へ流れているのはリオグランデ川。山から多くの支流が流れている。

 植生を見てみよう。渓谷の地である。水の確保も重要な立地条件の一つ。

 参考衛星画像は2022年5月28日。左上はスキー場。右中央にロス・アラモス空港。

 ロス・アラモス市街。川をはさんで上は居住区、下が研究所。ズームイン。

 左下はトリニティ・スーパーコンピューターセンター。

 中央はJ・ロバート・オッペンハイマー研究センター。現在はロス・アラモス国立研究所図書館に変更か。

放射性廃棄物貯蔵施設

 研究所は第二次世界大戦後も核開発、核兵器の維持・管理を継続して行ってきた。エネルギー省の管轄だが、カリフォルニア大学などが組織を運営している。
 研究所の敷地には放射性廃棄物、化学廃棄物を貯蔵する区域がある。ところが、この区域の近くにはリオグランデ川沿いの景勝地ホワイトロックの居住地域がある。さらに周辺はもともと先住民サン・イルデフォンソ・プエブロの居留地でもある、この画像のだいたい右半分。ズームイン。、

 左上の研究所、中央の廃棄物貯蔵区域、そしてその隣の居住地域、先住民居留地。

 参考衛星画像は2021年8月8日。

 エリアGと呼ばれるこの区域には、マンハッタン計画、冷戦時代の核兵器製造から出た放射性廃棄物が貯蔵されている。溝や穴にも埋め立てられている。

 核のゴミは白いテントの中にも保管されている。

アルバカーキ国際空港

 空港の右横の施設はサンディア国立研究所。ロス・アラモス国立研究所から分離した核兵器関連のエンジニアリング部門。ズームイン。

 参考衛星画像は2022年3月12日。

 州内最大都市の空港にしてはちと小さいな。

 ロス・アラモスの科学者たちは、核兵器の研究開発はまだまだ続くと考えているのだろうか。

注記)
a.衛星画像は、欧州宇宙機関 ( European Space Agency : ESA ) が運用する COPERNICUS ブラウザからスクリーンショットしたものを使用しています。.
b.地図画像・参考衛星画像は、ESRI が運用する World Imagery Wayback からスクリーンショットしたものを使用しています。

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