「メヘンディで世界の民族衣装を巡る」を観て~世界はうつくしいモノにあふれている~
世界はうつくしいモノにあふれている。
悲しいニュースがつづくと、
未来への光が見えにくくなる。
でも、世界は、もっと、いやもともとうつくしいものだ。
と強く感じさせてくださる方に出会った。
nooの奥田記子さんだ。
場所は、岐阜にあるフェアトレード&ロシア雑貨のお店「フラマン」さん。
雑貨屋さんの2階にギャラリーのようなスペースがあって、今そこで展示と体験ができる。
記子さんは、メヘンディ(ヘナタトゥー)をしている。
一人ひとりの話を聴きながら、その方にぴったりの模様を
じっくりゆっくりと施していく、というものだ。
メヘンディとは、ヘナという植物で肌を染めること。
インドや中東、アフリカに広くある文化で、
とくにインドでは結婚式に花嫁の幸せを祈り、邪悪なものから守るために、からだに美しい模様を施す習慣があるんだとか。
私もインドをバックパッカーで旅したときに偶然結婚式に遭遇し、
煌びやかな衣装やメヘンディをまとった花嫁と出会った。
(わたしはサリーを着せられて、メイクもしてもらった)
記子さんの面白いところは、メヘンディのデザインの作り方。
世界各国の民族衣装をスケッチし、
衣装のカタチや生地に描かれた模様から、オリジナルのデザインを創る。
なぜなら民族衣装には、その国や地域の自然・文化・歴史が
強く映し出されていて、そこには周辺の地域や国との交流の歴史、
お互いに影響しあった、混ざり合った歴史も色濃く見えるからだ
とお話してくださった。
そのスケッチやデザインがとにかく美しい。
そしてそのスケッチ展示の横で、彼女にメヘンディを施されている女性が本当に嬉しそうにされているのも、とてもいいなと思った。
美しいものをとおして交換される愛情のようなもの、お互いに幸せに平和に生きていきましょうね、という気持ちのやり取りが感じられたのだ。
世界は美しい。美しいものに触れて、心も元気になる。
こんな時間が、場所が、もっともっと増えていったら、世界はもっと光や希望にあふれたものになるのにな。
■おまけ
その日、お店においてくださっていたのが、アラブのお菓子たち。揚げてありシロップで浸してある、暑い国によくあるタイプのものを想像したのですが、意外と素朴な味わいでした。「ChezOumH(シェ・ウム・アッシュ)」さん。アラブのお母さんが家庭でつくるおやつをオリジナルアレンジでつくっているよう。なかなか足を運べないアラブ地域をお菓子で旅するドキドキ感を楽しみました。