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3代目の幸運④人生の代表取締役という自覚。

みなさんこんにちは。
VALUES株式会社の野口です。

今回は、3代目として得られた”幸運”について話したいと思います。

今日の話は、3代目として、
家がもらえた。車がもらえた。年収が高かった。
というラッキーな話ではありません。

私が、コンサルティングをする際に、仲間の3代目社長に一番言うことなのですが、

「私が、一番3代目として幸運だったなと思うことは、いつか自分で会社を経営し、一人で生きていかなければいけない。ということが明確だったことです。」

そして、社長たちに、

「やりゃあいいじゃん。と思えるのは、親が経営者で、あなたが後継ぎだからであって、全責任が自分にある立場に自然にいるからです。サラリーマンは、やっても評価されない給与が上がらない、社長が目標やビジョンを語ってくれないが当たり前。目標も給与も社長が全ての実権を握っています。社員は社長を信じるしかできないのです。」

と言う話をします。

サラリーマンというのは、社長が全てを握っていますし、
社長は、そこに自覚がない人も多いです。
ですが私は、「サラリーマンは、社長に従って生きていくしかないのだ。諦めなさい。」と言いたいわけではありません。

私は、社会人1年目から、サークルの後輩たち全員の前で、
「みなさんは自分の人生を経営している自覚はありますか?」
と聞いたことがあります。
とある新宿三井ビルの高層階に100名で会社を構える会社の採用キャッチが、「君は人生の代表取締役という自覚はあるか?」という文言を見ました。自分の考えに確信を持てた時です。

実は、幸運と伝えていますが、
私は、たまたま3代目として会社を経営しないといけなかったため、
たまたま、「自分でできるようにならないと。社長という肩書きをもらっただけでは経営者にはなれないぞ。」と思えた。ことが私は何より、3代目だったことを感謝しています。

ただ、これを読んでいる全ての人に言えます。
「あなたはあなたの人生の経営者です。誰もあなたの代わりに生きてくれませんし、いつか、身一つで勝負をする時がきます。」


①親の役目は”子供の自立と親を越えさせること”

▶️親の役目を履き違えた親がたくさんいる

みなさん、親御さんとの関係性はどうでしょうか?
私の親は典型的な両親、むしろそれ以上の人たちです。

父親の子供に対する姿勢は、
”敵対視。見下し。悪い意味での子供扱い。”を感じました。
・人生で一度も褒められたことがありません。
「お前、意外とダメだな。」という言葉に、
「意外なんだ!」と褒められた感覚を持ったくらいです。
・彼女ができると、「ママより可愛くないだろ」と言う。
・母親が子供の味方をすると不機嫌になる。
そんな子供のような父親でした。

また、母親は、専業主婦で、子供に全てを捧げてくれた親でした。
愛情も注いでもらいました。
そのせいで、常に子供扱いをして、母親でいようとし続けました。
・私たちのおかげで・・・
・あんたなんて・・・
これから書く内容が、母親が”母親という存在意義”に固執した良い例です。

▶︎子供が親を越えられなかったら、人類は滅亡する。

30歳になった私が母親に放った言葉です。

色々あって、親が買った家に、今私は住んでいます。
家具が全て準備されていたのですが、しばらく住むことと、引っ越ししやすい家具をということで買い替えを検討していました。すると、
・今のテーブルを使えばいいじゃない。
・犬なんて飼ってどうするの。
と口出しをしてきました。

私の母親は、専業主婦として、子供に人生を捧げてきました。
”母親”が私の母親の存在意義になっていました。
どんどん自立していく子供に対して、
私たちのおかげなのよ。感謝しなさい。と言ってきます。

私も母が母親で入れることが親孝行だとわかっていたので、世話になったり、ご飯を作ってもらって美味しい、まずい、とあえて言葉にして話題を作ったり、お祝いも奥さんも連れて食事にしたり色々やっていました。

でも、感謝や相手をどう扱うかは、
お互いが相手を尊重して生まれるものです。
感謝や立場を押し付けてはいけません。

だからこそ母親に言いました。
「お母さん。僕はもう30歳だよ。自分の人生を生きている。猿でも鳥でも分かってる。親の役目は子供の自立です。『私たちのおかげで、私たちがいなかったら。』と自分の存在意義を伝えてくるけど、それは、親がいないと生きていけない子供がいるって、親として恥ずかしいことなんじゃないの?もし、子供が親を越えられないのが正解なんだとしたら、人類は滅亡してしまうんじゃないの?」と伝えました。
流石の母親もハッとして、今は可愛い愛犬と一緒に近所にランチに行ってくれます。

親が子供を愛するからこそ、
世の中を甘く見てしまった学生たちをたくさん見てきました。
非常にやるせないジレンマでした。
後述しますが、とあるベンチャーの人事に、
「高学歴の学生さんは送らなくていいです。むしろ地方出身で一人暮らししてる人が欲しい。」と言われて、「は?」と思った27歳早稲田卒の自分がいました。でも、今よく意味が分かります。

「良い子なのは分かるけど、自分の人生も自分で決められない人間はうちは無理です。」と言われました。それは、自分のことでした。

②人はいつか一人で生きていく

人はいつか一人で生きていきます。

私、独立して開業するくらいの人間なので、
かなり地頭もあり、行動力もあったのかと思います。

父と母は私に言いました。
「お前なら大丈夫だ。」
「あんたなら大丈夫よ。」
と。

ただ、私は、全くそう思いませんでした。
「1年経ったら営業だ。」と言われた1年目は、
営業が月1回、残りは現場。
「あと1年待ってろ。」と言われた2年目は、
営業が0回、全部現場。
3年目に、「5年くらい遊んでろ。」と言われました。
これは、いつまで現場をさせられるかわからない。
経営者の練習はできなそうだな。と思い、転職を決意しました。
結果、残った兄は、8年現場をしていました。
今市場価値0で不動産ベンチャーに転職しています。

もし、父と母を信じて、「そっか大丈夫か。」と聞いて、
40歳くらいで会社を継いだとします。
十中八九製造ばかりをして社長になるわけですが、
その時、父も母も頼ることはできません。
潰した時、
「だってお父さんが大丈夫って言ったんだもん。」
なんて言うやつに僕はなりたくありませんでした。

それこそ、母に、
「兄貴が可哀想だ。現場ばかりやらせるな。潰れたらどうする?」
と聞くと、
「そんなの知らないわよ。私たちは、会社を継がせてあげてる。これ以上求められても困る。」
そう言いました。

人は、一人で生きていくのです。

▶︎サラリーマンもいつか身一つで戦う日が来る

みなさん転職したことありますか?
市場価値の話でもしましたが、
今後、転職をしないことの方が珍しくなっていきます。

転職をするということは、
・自分で自分の価値を棚卸して、
・自分でたった1時間で自分の魅力を伝えて
・自分の実力で仕事を勝ち取り、
・自分の実力で仕事をこなしていくということです。
面接は誰も一緒にやってくれません。
仕事も評価は個人です。

そして、年功序列、終身雇用は徐々に崩壊していくと思いますが、
ということは実力主義ということになります。

経営者が全部自己責任であることは自明ですが、
今後の社会人というのは全員が自己責任になっていきます。

▶︎誰も代わりに生きてくれない

ここに関しても後ほど丁寧に書いていきますが、
人は必ず一人で生きていきます。

パートナーでさえ、パートナーの人生がありますし、
最近は離婚もかなり身近なものになったようで、
チェンジという言葉で揶揄されたりしています。
また、子供も先述の通り、いつかは自立していきます。
仕事もこれから、日に日に、年功序列で、終身雇用で、会社が守ってくれる状態から、自分自身が何ができるかで仕事をしていく時代になっていきます。

これからみなさんは、自分で人生を経営していくのです。
厳しい世界になっていきます。



とは言ってみますが、逆に友人からも言われるのですが、
「聡って意外とシンプルだよね。」と言われます。
はい、そうです。とてもシンプルです。



先日の、社会人とは?のテーマで書いたものと似ているのですが、
「結局、幸せになるかどうかは、全部自分次第だから、全部自分で決めていこう。」という割り切り、諦めができることが重要です。

みんな自分の人生を何か自分と別のもので幸せにしようとしている人が、ものすごく多い気がしますが、それは長くは続かない、仮初の幸せです。

自分を磨くことで、自分だけの幸せを見つけ、長続きします。
奥さんも、子供も、仕事も自分で幸せにしていきます。
すると、不思議と奥さんも、子供も、仕事も
そんな自分を尊重してくれて、幸せにしてくれます。
幸せを追い求めるから、幸せは逃げていきます。
幸せを与えられるようになると、幸せは勝手にやってきます。

③人は全て自分で決めている

自己責任の話で丁寧に話しますが、
ここでもある程度話していきます。

みなさん、全て他人、自分以外の責任であることってありますか?
学校選び、友達選び、勉強への姿勢、
自分が発する言葉、先生との関係性、
仕事選び、親から言われたことを聞く、聞かない、
等、全て他人が責任を持っていることってありますか?

結論そんなことは一つもありません。

縄で縛られ、ナイフを突きつけられ、勉強をしろ!
と怒鳴られ、勉強をしていたとしても、それは勉強をしてこなかったせいです。

ちなみに、唯一100%自分に責任がないのは、生まれることです。
だから親の愛は無償の愛。なんです。
出産は子供が決めたことではないので。
だから深い深い愛情になるし、深すぎる愛は時に歪みになってしまいます。

だからこそ、
1%でも存在する他人の責任を大きく見せて他人を批判するか、
1%でも存在する自分の責任を探して、反省し次に結びつけるか
それは、あなた次第です。

例えば、毎回約30分遅刻するパートナーがいたとします。
あなたは、約束の時間に来てほしいです。
あなたがすべきことは何でしょうか?

いつもこれを聞くと、
・約束より早い時間で伝える。
・自分が迎えにいく。
と自分でどうにかしようとする話をされます。

まず考えないといけないのは、
・何故30分遅刻してしまうのか。
・何故30分遅刻しても平気なのか。
・この人は、仕事でも他の友達の約束でもなんでも30分遅刻するのか。

を考えないといけません。

すべきことは、
「遅刻しなきゃよかった。」そんなデートにしてあげることです。

それでも遅刻して別れることがあるかもしれません。
でもその時は、あなたには楽しいデートが残ります。

変えるべきは
・自分の選択
・自分の考え捉え方
・自分自身の経験や実力
・自分自身が付き合う人
です。全て自分で決めているからです。

④経営者感覚への感謝とススメ

みなさんは少なくとも自分の人生を経営しています。
だからこそ、
人生を選択している自覚を持ってください。
いつか来る身一つで生きていく覚悟を持ってください。
親から自立し、一人で生きていく自覚を持ってください。
子供を自立させ、親として自立していく覚悟を持ってください。

自己経営をする上で、いくつかヒントをお出しします。できれば全トピック掘り下げて書いていきますので、応援してください。笑
□自己責任:何からでも学ぶ思考。ただ、全て自己責任はマインドクラッシュするので禁物。
□自分を愛する:自分のことを嫌いでは、他人が好いてくれるはずがない。まず自分から自分を愛する。
□有言実行:言葉にして大事な人に約束する。自分にも他人にも嘘がつけなくなる。
□謙虚さ:全てに感謝し、他人を尊重する。これができないといつか足元を掬われる。
□他人の幸せを喜べる:そのためには自分に集中する。自分にベクトルがない人間は他人を妬む。
□自己管理:他人にとやかく言う前に自分の管理。常に自分をフラットに、良い状態に自分で保つ。
□金銭管理:費用対効果、投資、減価償却等の観点で日常生活も考えられる。
□私生活バランス:自分自身が幸せであることを優先できる。自分を幸せにできて初めて、他人を幸せにできるはず。
□パワーパートナー:一人で戦うからこそ、支えてくれる人、愚痴を聞いてくれる人は必要
□生きる意味:人生の生きる意味を考え、探せる人

以上、私が後継ぎだからこそ気づけた
自己経営視点について話させていただきました。

経営者の視点は、サラリーマンでも非常に役に立ちます。
自分自身の人生を自分自身の責任でとらえてみる。
是非やってみてください。

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