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#3 櫻坂46 『偶然の答え』~偶然の戀と必然の愛~

 どうも、リオです。今回は、櫻坂46の 2nd Singleである「BAN」の共通カップリング曲の『偶然の答え』を解釈していこうと思います。この曲は、伝えられない戀を言葉にし、それが受け入れられることで愛という答えが見つかる。簡単な言葉で語ることの出来ない、想いを伝える難しさに悩む人の背中を押す素晴らしい曲です。では、歌詞やMV、言葉に注目しながら解釈したいと思います。

偶然の答え2


・絶対 運命だと確信したのは

 意外と狙って何の約束もしないで人と会うって難しいことですよね。歌詞の「僕」は普段から渋谷へ繰り出すような人物ではないからこそ、あまり出会いがない渋谷という場所で会ったことに運命を感じるのではないかと考察します。それも予定変更して一人で行ったら、「スペイン坂という坂道で人ごみの中に紛れ込んでいた君」と出会ったのだから、恋とかなどは取り敢えず関係なく、「偶然の出会い」であることは確かですよね。これが仮に、「親や兄弟と来てる」とか、「友達と遊びに来てる」、「むしろ相手が自分の知らない人」といたら、全く同じ展開になるわけではありませんから、すごいですよね。

偶然の答え3

・スペイン坂を下りたら・・・

 皆さん、唐突な質問ですが「スペイン坂」は知っていますか?お恥ずかしい話、私はこの坂の名前知りませんでした。(笑)挙句の果てに、未だに渋谷を訪れたこともありません。ですので、ネットで調べてみました。「スペイン坂」とは、渋谷区のホームページにある『通りの名前』によると、

「パルコパート1裏から井の頭通りへと下る坂道のことで、喫茶『阿羅比花(あらびか)』の店主である内田裕夫さんが写真で見たスペインの風景に感銘を受けて、店の内装をスペイン風に統一し、昭和50年にパルコからこの坂の命名を依頼されたときに、現在の名前をつけたそうです。その後、近所の方の協力も得て、建物を南欧風にしたそうです。

 詳しくは、渋谷区のホームページに記載されていますので、知りたい方はそちらを是非チェックしてください。

リンク先:https://www.city.shibuya.tokyo.jp/bunka/spot/meisho/street.html

 そんな日本の家や店といった建物が何処か違う、日常では味わうことの出来ない異国情緒溢れる場所が僕にとって”特別”さを際立たせているのかもしれません。

偶然の答え4

・何故だか笑ってしまった

 偶然、自分の知っている人と出会ったら、いい意味で笑ってしまうかもしれません。余談ですが、私も以前レジのアルバイトをしていた時に、偶然お客さんが自分と同じ大学の学科のクラスの人だった時は、このサビと似たような感覚になりました。冷めた言い方をすれば、知りもしないお客さんの商品を会計する仕事なので、自分も相手も正確に相手のことを意識して見ていないけれど、偶々知ってる人が現れたら、ビックリしますよね。ここの場面では、隣を歩いてる人が誰かもわからない、ほとんど訪れたことのない渋谷という環境の中で、自分の知っている人(君)と出会えて何処かホッとするような、胸を撫で下ろすような感覚なのではないでしょうか。

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・偶然の確率 計算しても答えは出ない

 いくら偶々会ったことを深く考察したり、勘ぐったりしたところで、出会ったことが偶々であることではないという答え以外の解答は出てきません。(数学のように、明確な計算式があるわけではない。人の出会いは数式では証明出来ないことであると表しているのかもしれません)

偶然の答え5

・その秘密とは?

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 歌詞の「その秘密」は、恋に落ちた瞬間のことなのか、恋に落ちている最中のことなのかは、全く分かりません。(私は、主人公の僕の心情を察すると恋に落ちた瞬間のことを指しているのではないかと解釈しました)これは、聴き手によって全く異なるし、自分の想うような解釈で良いのではと思います。

・センター街の方へ

 渋谷センター街は、非常に混雑していることで有名な渋谷スクランブル交差点の近くにある繁華街で、飲食店やカラオケ店、ゲームセンターなど、様々な店が揃っていることから、若者をはじめ多くの人で賑わう繁華街です。遊ぶ、もしくはデートスポットとしては良い場所なのかもしれません。

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・誰かに誤解されて、冷やかしてほしいと願う「僕」

 もう恋に落ちている「僕」は、「君」にもその想いが伝えたいと思っているはずです。ただ、それを口に出して伝えることがどれだけ難しいことなのかは、自分でもわかっているつもりです。今の関係性が壊れることを危惧したり、心の中でフラれてしまうことに臆病な自分がいたりと、想いを告げることが怖くて、仕方がない。けど、言いたい!!

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 だからこそ、「僕」と「君」の今の関係を第三者に知ってもらって、恋人・カップルのような関係に見えることを言ってもらって、「君」にも「僕」を少しでもいいから意識して欲しい。と願うわけですよね。ただ、書いてて思ったのがどんだけ回りくどくて、字にして書くと初恋の時にこんな恥ずかしいこと考えてたのかと過去の自分が気持ち悪く感じてしまいますよね。この歌詞では、そんな「僕」の中で勝手に繰り広げている心理戦を表していますね。

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・偶然が教える「何か」とは?

 偶然は、いつだって人と人のつながり・関係性を教えていると思います。生まれる家庭も幼少期に得られる友人・教師・恋人、大人になって関わる人、人生のほとんどの人との関係性は大雑把に言えば「偶然できた関係」ではあると思います。その中でも、気の合う人・合わない人、突然の出会いと別れ、など偶然はいつだって「人と人のつながり」を教えてくれているではないかと考察しました。

偶然の答え

”人のつながり”はまるで糸のように 

 そして、その”つながり”を櫻坂46(藤吉夏鈴さんのセンター曲)は「糸」で伝えようとしていると思っています。『なぜ恋をしてこなかったんだろう?』と『偶然の答え』のどちらにも恋や愛の想いなどを糸で表しているように感じました。(それは、MVの衣装や演出に表れているように感じました。)私が個人的にも「人のつながり=糸」のようなものなのかなと歌詞解釈しながら思っていて・・・

偶然の答え12

 (話が跳躍していますが)それぞれが持つ糸(命)がつながったり、からまったり、結ばれたり、時には切れてしまったり、と一本ずつの糸を通して人生が織りなされていく。そんなことを思ってしまいました。(私が中島みゆきさんの「糸」が好きなので、不思議な力に引き寄せられているのかもしれませんね(笑))

 更に、この曲に関わる「人の恋」。この「恋」の旧字体は、「戀」と書きます。上の部分は、糸言糸が亦の形に省略されたらしいのですが、「糸(人)と糸(人)が言葉を通して互いの糸(人)の心がつながる」そんな風に、恋の旧字体を見たときに思いました。

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・でも、今日だけは違う

 2番のサビで、「(僕じゃない僕)どこからか違う勇気が出てくる」という歌詞があります。これは、主人公の僕が偶然出会ったという運命や普段訪れない渋谷やスペイン坂という何処か”特別”さを持ち合わせている場所のパワーを力に変えているのだと思います。また、元の日常に戻ってしまうと今の想いを伝えられないと分かっているからです。(だから、修学旅行や文化祭、バレンタインといった青春イベントで告白する人が多くなるのかもしれませんね)

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・もう「偶然の答え」はそこにある

 あえて、この部分が軽いのは告白することに対する「恐怖」だと思います。フラれることに億劫になっている「僕」とそれに対する曖昧な返事をする「君」。本気なのか、おちょくっているのか、それは全く分かりません。でも、その想いが必然ならば、きっと次に会うときは「偶然」だけで片づけてはいけない。それぞれが互いを受け入れる心を持っていると思います。

偶然の答え

・まとめ(愛することの難しさについて)

 ここまで読んでくださり本当にありがとうございました。偶々、Youtubeのオススメで流れて聴いてみたら、すごくいい曲だったので、歌詞解釈してみました。MVでは、「リコ」という役が卒業されたばかりの松平璃子さんと掛けているのではないかやMV内で描いていた藤吉夏鈴さんとリコさん(女優の永瀬莉子さん)の恋模様を描くなど、歌詞だけでは想像のつかなかった解釈が見れて、非常に面白い曲だったと心から思いました。

偶然の答え

 また、相手の想いを受け入れるからこそ、「愛」と書くのであって、一方的な感情や想いは結局は「戀」として終わってしまう。そんな何処か儚い描写とMVで藤吉さんが最後に振り向く場面は、新しい幸せを得ることが出来たのではないかという希望を残しながらも終わってゆくのは、曲とは違う魅力の再発見が出来てとても興味深かったです。(まさかの3000字超える投稿になったので、MVは別で考察するかもしれませんが・・・)

偶然の答え13

 この曲とも偶然の出会いでしたが、今後の櫻坂46の更なる成功を願いながら、私自身も歌詞解釈の投稿を続けていきたいと思いますので、応援していただけると、とても嬉しいです!!

・リンク先(『偶然の答え』MV)


横がリンク先となっています! ⇒  櫻坂46 『偶然の答え』MV

リンク先(上記で出来なかった場合)

:https://www.youtube.com/watch?v=_ZCf_iLMwn0

偶然の答え9


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