流されてしまった話...
以前、TwitterのスペースでFFさんたちと話していた時に、
「デロリアンやタイムマシーンがあったとしても、私には戻りたい過去ってないな〜」と発言した。
性格的に「終わったことは気にしない」タイプなので、間違いではないのだが、よくよく考えてみれば「あの時、流されずもっと意見を言えばよかったな」と思える経験が私には1つだけあったのだ。
それは今から15年ほど前の小学6年生の時、
卒業式を間近に控え、卒業式の前にやる「お別れの会」の段取りをクラスで話し合っていた。少子化の影響もあり、1学年・1クラスだったので、そこで決まれば全て反映される状況だった。
正直、みんなお別れの会にそこまで思い入れを持たないので、ほとんどの段取りは先生が決めてしまい、在校生に向けて最後に歌う曲を私たちで決めるだけとなっていた。
お別れの会は卒業式の前夜祭みたいなものなので、当然卒業式で歌う予定の
・仰げば尊し
・旅たちの日に
以外で決めないといけなかった。
先生が「何か歌いたい曲ある人ー!」と声をかけると、みんなの雑談をかきわけるかのように、クラスの元気キャラのMちゃんが手を上げた。そしてMちゃんは大きな声で力いっぱいに
「 Love so sweet!!!!!!!!」
と言った。
私は「(え?Love so sweet??)」と思った。
それは大人気ジャニーズグループ嵐の曲であり、当時めちゃくちゃ流行っていたドラマ、松潤と井上真央が主演の「花より男子」の主題歌であった。
もちろん、題名の通り卒業の要素は0である。
手を上げず、静観していた私がいうのもあれだが普通に「(もっとあるくない??)」と思ったし、J-POPでいくとしてもレミオロメンの3月9日とか、EXILEの道とかじゃない???と思った。
しかし、当時の「花より男子」の効果は凄まじく、クラス内では男女ともに視聴をしていたのでMちゃんの意見はすぐに通って、お別れの会の歌はすんなりとLove so sweetに決まった。
Mちゃんは言った。
「Love so sweetやったら、みんな歌えるもんね!!!!!!」
(確かに、Love so sweetは今みんなが歌える…)
心にいくばくかの(いいのか?)を抱え、そのまま私(たち)は
Love so sweetの練習をした。がっつり2番まで歌詞カード無しで歌えるように。
そして、いよいよお別れの会の本番が来た。
5・6コマの枠を使い、体育館に全学年が集合し先生たちの話や思い出のスライドショーなどを鑑賞した。
みんなお別れの会を本能的に舐めていたが、いざ始まるとみんなくるものがあったのかそれなりに感動していた。
みんなが涙汲んでいる中、在校生一同による贈る言葉が合唱された。
私たち卒業生はそれをしんみり聞いていた。贈る言葉、いい曲だな…と思った。
在校生の歌声を聴き、私たちは確かに6年間を振り返った。
そんな素敵な贈る言葉が終わりクラス代表のNくんが立ち上がった…
「在校生の皆さん、素敵な歌声をありがとうございました。みんなと過ごした6年間、絶対に忘れません。私たちからもお礼として歌を送ります!!」
〜〜〜♪(Love so sweetのイントロ)
私はイントロが流れた瞬間思った。「(これじゃない…)」と。
卒業生一同「wow oh oh, yeah,yeah,yeah〜♪wow oh oh, yeah,yeah,yeah〜♪」
私(たち)は歌った、ガッツリ2番目まで…….
そして思った….この曲はいいけどもう少し卒業寄りの曲を歌いたかった…..
人数も少ない、大体の生徒が顔見知りのような規模の小学校なのだから、
思い入れがあり、感動して当たり前なのだ…
今でも忘れられない、Nくんの発言の後に流れたLove so sweetのイントロを。
未だにこのことを気にしている同級生はさすがにいないと思うが、
過去を振り返らないタイプの私が唯一引き摺っていることである。
しかし、デロリアンやタイムマシーンがあって戻ったとしてもMちゃんに負けない元気な声で対抗馬(曲)を出せる自信もないので、戻れたとしても
結局同じ結果になりそうだな…書いてて思った。
だから私はこれからも「終わったことは気にしない」でヨロシク。