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ネットや学校が教えてくれる「面接対策」の落とし穴について考えてみた

みなさんこんにちは!
ショーゴです。

最近ニュースになっていたトピックで気になったことがありました。

「コロナでガクチカがない」

昨年春から続く新型コロナウイルス感染症の影響によって大学に行くことができず、部活や課外活動も中止、バイトもカットという状況の為、就職活動でよく聞かれる「学生時代に力を入れたこと」が話す内容がない、ということですね。

確かに実際人事側でも「ガクチカ」がエピソードないor薄すぎて判断ができない、という話は最近よく聞きます。

ただ、個人的には別にガクチカが全てではない(もっと大事なことがある)とも思っていますし、それよりも根本的な「面接対策」がズレている場合があるよなとも感じます。

ということで、今回は陥りやすい「面接対策の落とし穴」についてまとめてみました。

「面接のフォーマット」という落とし穴

僕自身、採用現場の最前線で新卒採用をしていると、毎年このような現象が起きます。

それは、1次選考〜幹部面接まで評価が高かった学生さんが最終面接でフリーズしてミスマッチになる、というもの。

これはただ単に社長や経営陣の圧がすごいというわけではありません。

ではなんでミスマッチという判断になるのか。
このケースの場合、最終面接後に僕が社長から言われる言葉は

「ごめん、喋ってくれないからわからなかった」

喋ってくれない。
つまり、フリーズして何も話してくれず判断が出来ない、ということ。
その手前の面接まで順調に来ていた学生さんがなぜそうなってしまうのでしょうか。それは「面接のフォーマット」に縛られた面接対策をしてきたために起きていると感じます。

学生さんたちがイメージしている「面接」とは、「質問されたことに答える」というフォーマットなんですよね。

そして、代表的な面接対策と言われるものといえば
●身だしなみ
●お辞儀など入退室のマナー
●頻出質問への対応
あたり。

もちろん身だしなみは大切です。
業種によっては、お辞儀などのマナーも大切でしょう。
ただ別に、ノックが2回になったから不採用とか、お辞儀が浅かったから不採用とはなかなかならないと思うんです。

それよりももっと根本的に大切なことがあると感じます。

現場で求められるのは「会話」できるかどうか

社会人になって、職場に出ると社内であっても、社外・お客様に対しても毎日のように「会話」をし、仕事することになります。
会話とは、その場で聞かれたことに答えるのはもちろん、自分から質問したり話しかけるといった「双方向」のやり取りです。

面接対策でしてきたような、頻出質問への答えを事前に考えておく、なんていうのは実際現場では通用しません。
お客様に何を聞かれるかはその場になるまでわからないから。

前述した経営者との最終面接について。
形式的な面接をする方もいらっしゃいますが、中には最終面接を「面接だと思っていない」経営者もいます。

ただ、おしゃべりしたい。
それだけ。

合格基準は「ちゃんと会話できればいい」。

なので、最終面接はこのように始まります。

就活生「失礼します」(入室)
社長 「こんにちは!どうぞ座ってください」
就活生(着席)

社長 「じゃあ、どうぞ。好きなこと話していいよ」

就活生 「・・・・」(フリーズ)

(え、自分から話す? 何を話せばいい? 何が正解? 好きなことって?)

質問されると思っていたからか、自分から話すことができずにフリーズしちゃう人がいるんです。別に正解なんてないし、自分が聞きたいことや伝えたいことを素直に話せば良いだけなのですが。

そして実はこれ、
しっかり面接対策してきた人ほどフリーズする傾向があります。

逆に「いつもの自分で行けばいいやー」と素で臨む人や、しっかり企業研究して来て興味津々の人は「たくさん聞きたいことあります!」と全く問題なく会話に入れます。

「聞かれたことに答える」という面接対策(フォーマット)って、何か本質的じゃないし、実際自社で働くのにあたってマッチングしているかの判断をしたくても、聞かれたことに準備して来た答えで答えるだけでは判断できないよなと思います。

「面接」は互いを見定める場所

なので、僕が面接官をするときも会話をします。
ただし、僕の場合は極力その人の素の部分や個性・魅力を最大限に引き出したいなと思っているので、最初にアイスブレイクで雑談をして雰囲気をほぐしてから会話していくように寄り添った対応をするようにはしていますね。

個人的には別にガクチカが無くたって過去から未来まで話したいこと色々あるし、これまで「判断が発生したタイミング」の動機を繰り返し聞くことで本質的に大切にしている価値観は引き出せます。

ガクチカがないことへの対応としては「コロナ禍でどう時間を使ったか」について聞くようにしていますね。全てをコロナ禍という「外的要因」のせいにするのか、空いた時間で「自分なりに」工夫して何かに取り組んだのか。そこにマインドが表れるとは思います。

いずれにしても、面接が終わった後、お互いに「楽しかったー!」ってなるようにしたいなっていつも思っています。

また、就活支援をしていると逆に就活生側からも、企業の幹部や面接官に対して「通り一辺倒の質問しかしてくれなかった」「自分に興味ない感じが出ていて嫌だった」という悪い印象を聞くことも多いです。

面接後に「これってもし受かったとして、どうしたら良いんでしょうか?」そう相談されることも多いです。
その時僕はこう伝えています。

「〇〇さんはどう思ったの?一緒に働きたいと思った?」

就職活動って、無意識のうちになんか「企業が偉くて就活生が下」かのように思ってしまっている人が企業側にも就活生側にもいますが、それは違って。

企業と就活生は対等な関係性です。

企業側が自社にマッチングするか見ているのと同じように、就活生側もこの企業で働くイメージが持てるか・働きたいと思うか、を見て判断すれば良いと思います。就活生からも、面接官の身だしなみやマナー、態度・スタンスを見て選考するのです。

私の人生の時間を懸けてもいい企業かどうか。

こちらからもしっかり見定めましょう。

いかがでしたでしょうか。
面接は一方的に判断されるのではなく、お互いに見定める場所であり、それは双方向の会話を持ってお互いに判断ができるもの。

一方的に聞かれることを想定した「面接対策」に力を入れるだけじゃなく、純粋に自分が聞きたいことは何か、相手に何を伝えたいのか、それを自然に話せるように思い描き、リラックスして臨めるようにするのが大切なんじゃないかなと思います。

参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。


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