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本当に「やっぱり家族が一番!」なのか

ドラマや映画、時にはゲームで「やっぱり家族が一番」みたいなオチや話の核心になる展開があると、正直なところ乗れない。

実家に住んでいた頃、両親がよく喧嘩していて、私が仲裁をすることも日常茶飯事だった。
両者の言い分を聞いてみても「それ両方とも悪いじゃん」みたいなことばかりで、喧嘩が収まるのに必要なのは正論や冷静な意見ではなく、ただ時間が経って飽きるか、相手が疲れるか、あるいは父の酔いが醒めるのを待つだけというのがよくある解決法だった。

現在では父が体調を崩してだいぶ大人しくなり、実家に私以外の家族が集まることが増えたが、それ以前は一家離散に近い状態だった時期もあった。
おそらくその頃は家族の全員が「今みたいに一人の方が気楽だ」と感じていた時もあったんじゃないかと思う。

そんな経験があるせいで、テレビや映画で「家族が一番!」という流れになると、内心「またこのオチか、はいはいそれね~」と思ってしまう。
特に海外ドラマによくある「クリスマスは家族と一緒にパーティーだ!」みたいな展開を見ると、「そんなの絶対つまんないだろ!」とツッコミたくなる。

とはいえ、家族ものアンチというわけではなくて、ただ言いたいのは「ノレない人もいるよ」ということだ。現代社会から見ても決して珍しい意見ではないと思う。
「家族が一番!」という価値観に対して「いや~、そんなこと全然ないですけど?」というスタンスの人は案外多いんじゃないか。ただ、そう主張すると「愛を知らぬ悲しきモンスター」みたいな扱いをされるのが嫌で、私のように思っている人も声を上げにくいだけなのかもしれない。

最近、映画の内容について「作中で動物が死ぬかどうか」が分かる検索サイトがあるらしい。
最初は「そんなものもあるんだ」くらいにしか思わなかったが、よく考えると、自分も「作中に『やっぱり家族が一番!』要素があるか」を事前に知れるサービスがあれば便利かもしれない。
しかも、弱、中、強みたいなレベル分けがあるとさらに助かる。
弱や中なら観てもいいけど、強レベルだと少し辛い。

でも「ダイ・ハード」は好きだ。めちゃくちゃ面白い。
「ダイ・ハード」をクリスマス映画と見るかどうかは難しいけど、あの映画に関しては「家族」の要素があっても気にならない。

結局、苦手な要素があるからといって必ずしも避ける必要はないのかもしれない。最終的には「見てて面白ければなんでもいい」っていうのが答えだろう。

地雷があるからといってそれだけで避けるのも、実は健全じゃないのかもしれないね。

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