スト5でアルティメットグランドマスターになった話
前置き
こういう話は心の内に秘めておくのが今の時代はスマートというか、するだけ藪蛇になりそうだけど書く。
むしろ、こういう話が書きたくてnote始めたところもあるので、します。
noteはそこそこ閉じた空間だし、こういうのもギリギリOKな気がする。
自慢話でもないし、このノウハウであなたも楽しいランクマ生活を!といったポジティブ&お役立ち情報でもないので期待しないでほしい。
これから読む方のイメージとしてはお隣さん家の晩御飯を覗き見って感じがちょうどいいと思います。
隣人のカレーこそ最大のミステリーって気がしませんか?
前回の記事もカレーを使って例えたけど、読み手に伝わってるのかちょっと心配です(笑)
カレー例えは汎用性が高くて使いやすい!
ナンでもござれってか!コノヤロ!
現代のランクマ「モチベマラソン」論
ちょっとしたニュアンスの違いだが、アルティメットグランドマスター(以下、アルマス)に「なった」というより、実のところは「達成した」が自分的にはしっくりくる。
やっぱり自分がスト5のランクマをプレイするにあたっての目標だったからである。
私の観測範囲だとスト5を真剣にプレイする人をTwitterで見ていくと多くの人が「ランクマでグランドマスターを目指す」が目標になってる人が多い。
昔はランクや称号は二の次でどうしても勝てない(気に入らない)ニクいあんちくしょうをブチのめすためにやってます!って人が多いイメージだったが、
近年はストイックにモチベーションを維持して目の前の勝敗よりもトータルでポイントが盛れてるか?を主眼に見据えている人が多数派なイメージです。1対1の対人対戦ゲームであるけど、1人用のアクションRPGで遊んでる感覚に近いんですかね。
(※全然ちげーよ!って感じた人がいたらごめんなさい)
私のプレイスタイルはどちらかといえば後者のタイプです。
どこかで「スト5のランクマはモチベマラソン」と聞いたことがありますが、私的には完璧に的を得てる表現です。100点満点。
ここで肝心なのが、どうやってモチベを維持するのかということだと思います。
たぶんこれは読んでる皆さんなりに色々と仮説を立てていると思いますので(あんまり触れすぎると燃えそうだし)、今回は私のケースで進めていきます。
つまり、なんで目指そうと思ったかって話。ここからが本題。
格ゲーおばけへの鎮魂歌~レクイエム~
私はばっちり格ゲー黄金世代に生まれた人間なので、ゲームセンターに限らず駄菓子屋、ビデオレンタルショップ、デパートの一角にもアーケード筐体が置いてあり、外出すればいつでもどこでもなにかしらの格闘ゲームが遊べた時代だった。
そんな時代の少年達の共通観念は「足の速い男子=モテる」の図式と同じように「格ゲーが強い=かっこいい」だったと思う。もちろん地域差もあるだろうけど。
他にもJリーグが流行ったのでサッカーの上手さは相当大事だったが、私の中ではとにかく格ゲーこそ正義であり頂点だった時代だ。
そんな価値観で育った私は放課後に勉強や習い事もしてない遊びに全力100%系男子だったので、ある日はお金を持たずにゲームセンターでうまい人の後ろでひたすら見学(ベガ立ち)。
ネオジオの試遊台が置いてあるゲームショップでクソ長ロードに耐えつつKOFをやったり。
アーケードゲーム専門雑誌を穴が開くほど読んだりした。
そんな涙ぐましい努力の積み重ねもあってか、中学生に入る頃くらいには地元のゲーセンでは年上プレイヤー相手にもそこそこ戦えるようになり、
格ゲーならクラスじゃ一番強い。
同じ学年でも自分よりは強いヤツはいるのか? たぶん居ないだろうってレベル だったと思う。
その後、地元のゲーセンよりもガチ勢で盛り上がってる隣町のゲーセンを知り、そこの猛者達に手足もでないほどの実力差で叩きのめされるワケだ。
当時のゲーム少年ならよくある話だろう。
今になって思い返せば自分が大した人間じゃないって現実を知るにはちょうどいい年齢だった気もする。
ここで ”あの時のくやしさをバネにめっちゃ練習しました!今ではプロゲーマーです!CPT決勝も応援よろしくお願いします!” となれば美談で終わるのだが、そこはまぁ残念ながら根性無しの腰抜け野郎なわけで。
使いたいキャラで友人達に負けないレベルの対戦できてればOK。
むしろ上手い人を見て憧れてるほうが楽しいって気持ちになってくるんですよね。
その辺の気持ちはもちろん今でも健在ですが。
そしてこの現実に打ちのめされた時代辺りでゲームセンターに「ガンダムVS.シリーズ」がリリースされる。
普段はゲーセンでそこまで遊ばない友人達も格ゲーはやらないけどガンダムならやるって空気ができて、私もゲームセンターには「魂のゲームはガンダム、格ゲーは趣味として楽しむもの」というポジションになっていきます。
動機としては逃げ場所を探すように始めたガンダムですが、リリース最初期から始められたのもあり、格ゲーに比べて特に苦にせず安定して勝てるようになります。
あとは2vs2のチームバトルのゲームであるため、勝てれば嬉しさ2倍、負ければ悔しさ半減みたいな部分があり、それが私の脆い精神性には合ってたの気がします。
そんな状態でさらに時代は進みます。
格ゲーはCAPCOMから新作が出なくなったり、
ギルティギアXXが盛り上がったり、
バーチャ4のカードシステムが面白そうだな~と思ったり、
終わったと思ったCAPCOMからスト4が出ます。
特にスト4の時代あたりから前回の記事でも話したゲーム配信が始まり、なんとインターネットがあれば、ゲーセンにも行かずに家からベガ立ちができるようになってしまいます。
家にいて、格ゲーガチ勢のプレイとガチ勢がガチ勢たる所以のエピソードの数々を聞ける時代がきてしまうんですよね。
私もある程度の歳を重ねてましたが、価値観はあの頃と大きく変わらず「格ゲーが強い=かっこいい」のままなんですよ。
それを眺めてると『俺も諦めずに格ゲーを続けてたら、もっと刺激的でカッコイイ人生だったのかなぁ…』なんて思うようになります。
つまり私の中で「格ゲーで最強になる」という淡い夢は中学時代にあっさりお亡くなりになっていましたが、あの魂は成仏できずに何年も現世をまだ彷徨ってたわけです。
ちょうど生活環境の変化もあってガンダム熱も私の中で冷めてきたころにスト5(既にシーズン3くらいだった)をちゃんと触るきっかけがありました。
最初は以前と変わらず趣味と遊び半分でプレイしていたのですが、追加DLCキャラクターの是空が思いのほか自分の好きなプレイスタイルとビジュアルにフィットしていたのと、仕事先の近くで行われてたスト5オフ対戦会に寄ってみたのを機に徐々に熱が高まり
「今が ”アイツ” を成仏させる最後の機会なのかもしれない」
と、思うようになったわけですね。
これが私のモチベーションであり禊。
一般的にグランドマスターが「ランクマのゴール」とされており、「それ以上はポイント収支も変わらないからただの暇人ポイントでしかないよ」なんて意見もよく見かけます。
むしろ「ランクマばかりやってても強くなれないから時間を浪費してるだけだよ」という意見もあります。恐ろしすぎる。
実際、私も似たようなこと言われたりしましたしね。
ただ少しでも「一般的の壁」の上に行けば、”アイツ” を綺麗に成仏させてあげれるのかもしれないという微かな希望を胸に続けてました。
アルマスになって自分が思い描いてた「格ゲーが強くてカッコイイお兄ちゃん」になれたか?という質問には正直、なれてません。
なんも変わんないっす。あたりまえだけど。
やればやるほど上が見えてくるので、ぶっちゃけ今はもう満腹気味です。
ただ、今後スト6が出て、私が格ゲーをやらなくなったとしても 私の中の ”もっと格ゲーやっとけばよかったおばけ” は、しばらく出てこない気がします。
たぶん。
もう出てくるなよ!
完